ハマス、新たな休戦案精査=イスラエル国防相「取引へ適切な時期」―ガザ交渉
【カイロ時事】イスラム組織ハマスは9日未明、声明を出し、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放を巡る交渉に関連し、仲介役のエジプトとカタールから新たに提示された休戦案について精査する意向を表明した。パレスチナの要求を何一つ満たしていないとしているが、追って仲介役に回答する考えを示した。
イスラエルのガラント国防相は7日、ガザ南部からの軍の地上部隊撤収について、「(最南部)ラファを含め将来の任務に備えるため」と説明していたが、AFP通信によると、8日にはハマスと取引を行う「適切な時期が来たと考えている」と述べ、交渉を重視する必要性に言及した。
ハマスに提示された案の内容は明らかでない。ただ、ハマス関係筋が8日にAFPに語ったところによれば、案では6週間の休戦期間を定め、第1段階でハマスが拘束する42人の女性や子供らを解放し、イスラエルが収監中の囚人800~900人を釈放。1日当たり最大トラック500台分の食料支援実施などが盛り込まれているという。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは9日、避難民最大15万人のガザ北部への帰還も提案されたと報じた。
カービー米大統領補佐官(広報担当)は8日、先週末に米中央情報局(CIA)のバーンズ長官らが参加した「真剣な」協議がエジプトで行われたと認めた上で、「週末の最後にハマスに新たな休戦案が提示された。成功するかはハマス次第だ」と述べた。
一方、イスラエル国内で大規模な抗議集会が開かれ、辞任圧力にさらされているネタニヤフ首相は8日、約150万人が集まるラファへの地上侵攻について、「期日がある。必ず起きる」と宣言。依然としてハマスに圧力をかける姿勢を強調した。
[時事通信社]
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