巨人、勝ちパターン安定するか=V4へ隙ないオリックス―プロ野球・12球団戦力分析(6)・完
【巨人】2年連続Bクラスからの巻き返しを期し、阿部新監督の下で課題だった救援陣の整備を進めた。勝ちパターンの中継ぎは中川や新戦力ケラー、ドラフト1位新人の西舘が中心。右ふくらはぎ痛で出遅れた抑えの大勢は開幕に間に合いそうだが、安定感を欠いて勝ちを取りこぼすようだとチームは序盤から苦しくなる。
先発は昨季2桁勝利を挙げた戸郷と山崎伊らに計算が立ち、ベテラン菅野は復活が待たれる。状況次第では赤星にも先発の機会がありそうだ。
打線は本塁打王の岡本和や坂本が軸で、一定の得点力が期待できる。オープン戦で好成績を残したドラフト3位新人の佐々木は、どこまで通用するか。キャンプから取り組んできた足を絡めた戦術や小技も武器に、着実に好機を生かしたい。
【オリックス】投打に隙のない戦力で、リーグ4連覇に挑む。野手陣には広島から西川が加入。チャンスメークの能力が高く、中軸も担える好打者は、中嶋監督の流動的な選手起用の幅をさらに広げそうだ。強打の森、紅林や昨季首位打者の頓宮ら顔触れは豪華。広岡、野口ら内外野を守れる選手も控える。
山本、山崎福の左右の先発が抜けた投手陣は、宮城、山下の若手2人にエース級の活躍が期待される。山下は初の規定投球回到達を目標に掲げる。東、新加入のカスティーヨら先発の駒は豊富。若手のシーズンを通した働きには未知数な部分もあり、マネジメント能力に長ける首脳陣の腕の見せどころ。救援陣はベテランの平野佳が健在で抑えを務める。宇田川の出遅れは痛いが、新戦力のマチャドが穴を埋める。
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