日本学士院賞に10人=菊地・小原氏には恩賜賞も
日本学士院(佐々木毅院長)は12日、優れた研究業績を対象とした2024年度の日本学士院賞に10人を選んだ。うち東京大大学院准教授の菊地重仁氏と東京大地震研究所教授の小原一成氏の2人には恩賜賞も贈る。
授賞式は東京・上野の日本学士院で行う予定。
受賞者の略歴と業績は次の通り。(敬称略)
【恩賜賞・日本学士院賞】
菊地 重仁(きくち・しげと)東京大大学院准教授。ヨーロッパ初期中世史。47歳。秋田市出身。「カロリング朝時代の支配、委任、コミュニケーション―ミッシ・ドミニキ(751―888年)の研究」
小原 一成(おばら・かずしげ)東京大地震研究所教授。地震学。64歳。仙台市若林区出身。「プレート境界における深部低周波微動の発見とスロー地震学への発展」
【日本学士院賞】
安藤 宏(あんどう・ひろし)東京大大学院教授。日本近代文学。65歳。東京都世田谷区出身。「太宰治論」。
宮崎 聡(みやざき・さとし)国立天文台ハワイ観測所長。宇宙物理学。58歳。名古屋市千種区出身。「重力レンズ効果を用いた宇宙論研究の開拓推進」
大栗 真宗(おおぐり・まさむね)千葉大先進科学センター教授。宇宙物理学。46歳。石川県小松市出身。宮崎氏との共同研究。
宮坂 力(みやさか・つとむ)桐蔭横浜大特任教授。光電気化学・エネルギー変換の化学。70歳。神奈川県鎌倉市出身。「感光性ペロブスカイト結晶を用いる有機無機ハイブリッド太陽電池の創成」
菅 裕明(すが・ひろあき)東京大大学院教授。生物有機化学。61歳。岡山市北区出身。「特殊ペプチド創薬の開拓への貢献」
清水 昌(しみず・さかゆ)京都大名誉教授。応用微生物学。78歳。京都市中京区出身。「微生物の新規機能の探索と有用物質生産への応用に関する研究」
上田 龍三(うえだ・りゅうぞう)名古屋大大学院特任教授。内科学・臨床腫瘍学・血液腫瘍学。79歳。松山市出身。「成人T細胞白血病・リンパ腫に対する抗体医薬開発のトランスレーショナル・リサーチ」
清野 宏(きよの・ひろし)千葉大未来医療教育研究機構・医学部付属病院卓越教授。歯学・免疫学・ワクチン学。70歳。長野県松本市出身。「齲蝕ワクチンの研究から始まった粘膜免疫学の創生と経口・経鼻ワクチンの開発」
[時事通信社]
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