2024-03-06 19:21国際

追加金融緩和を示唆=対外貿易「困難に直面」―中国経済閣僚

 【北京時事】中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝総裁は6日、北京で開催中の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に合わせた記者会見で、「国内外の経済情勢は依然複雑だ」と厳しい認識を示し、追加金融緩和に踏み切る可能性を示唆した。また、王文濤商務相は、対外貿易を巡り「困難と不確実性に直面している」と説明した。
 潘氏は、人民銀が金融機関から預金を強制的に預かる比率を示す預金準備率について、「引き下げの余地がある」と語った。同行は2月に0.5%引き下げたばかりだが、景気の冷え込みが長期化する中、さらなる緩和余地をアピールした形だ。
 一方、王氏は、中国の今年の対外貿易が「地政学的な対立や『世界的な選挙年』に伴う影響を受ける」との見通しを示した。11月の米大統領選では、半導体の輸出規制強化などで対中圧力を強めてきた現職のバイデン氏と、対中関税の大幅引き上げを訴えるトランプ前大統領の一騎打ちとなる可能性が高まっている。王氏は対立する米国を念頭に「貿易を巡る保護主義と単独主義が見られる」と批判した。 
[時事通信社]

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