ポルノ鑑賞で「精神的成長」 司祭の性的虐待を修道女2人が証言
【バチカン市国AFP=時事】イタリア・ローマで22日、世界的に有名なモザイク作家でもあるカトリック教会の司祭から性的虐待を受けたと訴えている元修道女2人が記者会見を開き、「精神的に成長」するために3人での性行為やポルノ鑑賞を強要されたなど詳細を明らかにした。≪写真は伊ローマで記者会見に臨む元修道女のグロリア・ブランチアーニさん≫
スロベニア人のマルコ・ルプニク司祭は約30年にわたり、スロベニアの宗教コミュニティーで少なくとも20人の女性を性的・精神的に虐待していたとされる。
1994年までコミュニティーの一員だったグロリア・ブランチアーニさんは会見で、「『精神的成長』を助けると言って、ポルノ映画館に連れて行かれた」と話した。
また、「(ルプニク司祭の)性的欲求に応えなければ精神的に成長しないと言われた」とし、宗教的概念を性的なものに置き換えていたと説明した。「性行為の際に別の修道女がいたが、三位一体のようだからと言っていた」
カトリック教会内での虐待情報をまとめるウェブサイト「ビショップ・アカウンタビリティー(Bishop Accountability)」の共同ディレクターの一人、アン・バレット・ドイル氏は、ルプニク司祭は「大きな権力を持った聖職者で、カトリック教会と教皇庁のトップレベルで守られていた」と表現した。
ルプニク司祭は2020年、自身と性的関係を持った人の罪を許したとして一時的に破門されたが、正式に悔い改めたとして復職が認められた。
最終的に昨年6月、フランシスコ教皇も会員である修道会「イエズス会」から破門された。
フランシスコ教皇は10月、性犯罪などに対する時効を撤廃。これにより、過去の虐待について懲戒処分の手続きが可能になった。【翻訳編集AFPBBNews】
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