2024-02-15 17:35社会

ティラノサウルス科の下顎発見=骨の化石は国内初―熊本

左右の骨が重なった状態で見つかったティラノサウルス科の下顎の化石=15日午後、熊本県天草市役所
左右の骨が重なった状態で見つかったティラノサウルス科の下顎の化石=15日午後、熊本県天草市役所

 熊本県天草市立御所浦白亜紀資料館と福井県立恐竜博物館は15日、熊本県苓北町に分布する白亜紀後期の地層からティラノサウルス科の下顎の化石を発見したと発表した。国内で同科の骨の化石が見つかったのは初。恐竜博物館の宮田和周探求体験課長は「アジアで年代が特定できる肉食恐竜の化石が見つかることは極めて珍しい」と話している。
 見つかったのは、左右の下顎の骨2点。両館の共同調査チームが2014年10月、約7400万年前の地層で2点を含む石を見つけた。長さは約14センチと約17センチで、幅はいずれも約8センチ。つくりが頑丈で、残っていた歯の断面が膨らみのある楕円(だえん)形だったことから、同科のものと判断した。全長は8メートルを超える程度と推定される。
 同科の歯の化石は、長崎市と天草市で8000万年前の地層で見つかっている。今回見つかった下顎は、生息域や時期の広がりを示す貴重な資料になるという。
 下顎の化石は3月20日から両館で実物と複製が一般公開される。 
[時事通信社]

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