団体球技で男子躍進=開催国枠以外で久々切符―パリ五輪・花の都へ、あと半年(4)・完
パリ五輪切符を手にした日本の団体球技では、男子代表チームの躍進が目を引く。開催国枠を除けばバスケットボールが48年ぶり、ハンドボールは36年ぶり、バレーボールは16年ぶりと、いずれも久々の出場を決めた。
バスケットボールは団体球技でパリ代表第1号となった。昨夏に沖縄などで行われたワールドカップ(W杯)で3勝を挙げてアジア勢最上位となり、出場権を獲得。米国出身のホーバス監督の下、米プロ協会(NBA)でプレーする渡辺雄太(サンズ)らの活躍で注目度が一気に上がった。
2021年東京五輪は3戦全敗で1次リーグ敗退。パリではW杯以上に強豪との対戦が待つため、まずは1勝が目標となる。W杯に出場しなかったNBAプレーヤー、八村塁(レーカーズ)の動向からも目が離せない。
バレーボールはメダルに最も近い。昨季ネーションズリーグ(NL)で史上最高の3位に躍進し、昨秋に東京で行われた五輪予選で出場権を得た。世界ランキングは4位。金メダルに輝いた1972年ミュンヘン五輪以来52年ぶりの表彰台も現実味を帯びる。
フランス出身のブラン監督の下、組織的な守備と多彩な攻撃を確立。主将の石川祐希(ミラノ)、攻守の要になっている高橋藍(日体大)ら海外クラブでのプレーを経験している選手が中心となる。世界ランク1位のポーランドやNL準優勝の米国、五輪連覇を狙う開催国フランスなどの強敵とどこまで渡り合えるか。
ハンドボールは昨秋にドーハで行われたアジア予選で1位となり、パリ行きを決めた。17年から指揮を執るアイスランド出身のシグルドソン監督が重視してきた「ハードワーク」が浸透し、同予選で5人いた海外組を中心にフィジカルで引けを取らなくなった。
東京五輪は1次リーグで1勝止まり。16年リオデジャネイロ五輪でドイツ男子を銅メダルに導いた指揮官の下、成長した姿を世界に示したい。
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