柿沢衆院議員を起訴=木村前区長も在宅で―公選法違反罪・東京地検
昨年4月の東京都江東区長選を巡る公選法違反(買収など)事件で、東京地検特捜部は17日、同法違反の罪で、衆院議員柿沢未途容疑者(52)=自民党離党=を起訴し、新たに木村弥生前区長(58)と江東区議3人らを在宅起訴した。
同法違反容疑で逮捕された秘書4人のうち、政策担当秘書伊藤正樹(51)、私設秘書後藤周(38)両容疑者を略式起訴し、いずれも東京簡裁から罰金50万円の略式命令を受けた。他の2人は不起訴とした。起訴猶予とみられる。
木村前区長の他に在宅起訴されたのは西垣誠(51)、米沢和裕(64)、星野博(75)の3区議ら。
起訴状によると、柿沢容疑者は昨年2~4月ごろ、木村前区長を当選させる目的で3区議を含む9人に選挙運動の報酬として現金計200万円の提供を持ち掛けたほか、同7~10月ごろ、選挙運動に関わった元区議にも報酬約80万円を支払った。木村前区長も同6月ごろ、元区議に報酬100万円を支払った。
また、柿沢容疑者と木村前区長は共謀し、区長選期間中に同前区長への投票を呼び掛けるインターネットの有料動画広告を約37万円で掲載した。
関係者によると、柿沢容疑者と木村前区長はいずれも起訴内容を認めている。秘書4人も逮捕後の調べに容疑を認めたという。
昨年4月23日に投開票された区長選は「保守分裂」の構図となり、江東区を選挙区とする東京15区選出の柿沢容疑者が支援した木村前区長が初当選した。柿沢容疑者は同10月、ネット広告の利用を勧めた責任を取り、法務副大臣を辞任。木村前区長も同11月15日付で辞職した。
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