ガザ中・南部で攻撃続く=住民疲弊、「戦争を止めて」―7日で衝突3カ月
【エルサレム時事】イスラエル軍とイスラム組織ハマスとの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザの保健当局は6日、過去24時間に122人が死亡したと発表した。パレスチナ側の衝突開始以降の死者は2万2700人に達した。衝突開始から7日で3カ月を迎える中、ガザ中部や南部での攻勢による民間人の犠牲が止まらない状況だ。
イスラエル軍は北部での作戦を継続しつつ、ガザのハマス最高幹部が潜むとされる南部ハンユニスや中部への攻勢を強めている。イスラエル軍は6日、過去24時間で、地上と空からハンユニスに攻撃を加え、多数の戦闘員を殺害したと発表。現地からの報道によると、ガザ中部にある人口が密集した難民キャンプも攻撃に遭った。
「ガザを統治するのは誰でもいい。戦争を止めてほしい」。中部ブレイジの自宅で暮らしていたユセフ・ゴウダさん(40)は、戦闘激化を受け、新年の1月1日に避難民として別の町に移った。ゴウダさんは「ガザに生活と呼べるものはない」と訴える。もはや戦闘終結以外に家族を守る術はなく、「もうガザを去りたい」と漏らした。
国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)は5日の声明で「安全のため移動するよう命じられた先で人々は爆撃を受けている。医療施設も絶え間なく攻撃に遭っている」と批判した。ガザは「死と絶望の地になっている」と述べ、戦闘の即時終結を訴えた。
一方、ブリンケン米国務長官は6日、中東歴訪の最初の訪問国トルコでエルドアン大統領らと会談。ガザで昨年10月に衝突が始まって以降4度目の中東訪問で、イスラエルやアラブ各国も訪れ、ガザ情勢を協議。「抵抗の枢軸」と称され、イスラエルと敵対するレバノンやイエメンなどの親イラン勢力による紛争拡大の防止を図るため、関係各国との連携も模索する。
こうした中、ロイター通信によると、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは6日、イスラエル北部にある同国軍の監視所にロケット弾62発を撃ち込んだと主張した。レバノンの首都ベイルートでハマス幹部が暗殺されたことへの報復だという。イスラエル軍は、ロケット弾発射に関与した「テロ部隊」を空爆した。
イスラエルのガラント国防相は5日、ヒズボラとの政治的解決が好ましいものの、解決可能な期限が迫っているとの認識を示していた。大規模な衝突に発展する懸念が出ている。
[時事通信社]
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