2024-01-03 17:59国際

レバノン首都でハマス幹部殺害=イスラエルが攻撃か―周辺国巻き込み緊張激化も

 【エルサレム時事】レバノンの首都ベイルート南部で2日、爆発があり、イスラム組織ハマスの政治局副代表サレハ・アルーリ氏(57)が死亡した。ハマスは声明で「シオニスト(イスラエル)が卑劣な暗殺を実行した」と主張。米紙ワシントン・ポストは米国防当局者の話として、イスラエル軍が攻撃したと伝えたが、イスラエル側は公式な反応を示していない。
 ハマスが昨年10月7日にイスラエルを奇襲し、パレスチナ自治区ガザで双方の戦闘が始まって以降、ガザ以外でハマス幹部が殺害されたのは初めてとみられる。ロイター通信によると、アルーリ氏が他の幹部らと会合中、イスラエルのドローンが攻撃を加えた。死者にはハマスの軍事部門「カッサム旅団」の幹部2人も含まれるという。
 現場は、ハマスに連帯を示すレバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラの影響力が強い地域。ヒズボラはハマスに同調し、イスラエル北部の対レバノン国境地帯へ越境攻撃を続けている。ヒズボラは2日、「必ず罰を与える」と報復を示唆。攻撃が強まれば、イスラエルはガザとレバノンの「二正面」での戦闘激化に陥りかねず、周辺国を巻き込んで緊張が高まる恐れもある。 
[時事通信社]

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