2023-12-22 19:13政治

「ライセンス」武器の輸出解禁=PAC3、米国に提供―政府、三原則・運用指針を改定

 政府は22日、防衛装備品の輸出拡大に向け、防衛装備移転三原則と運用指針を改定した。外国企業に特許料を支払って製造する「ライセンス生産」の武器・弾薬に関し、ライセンス元の国への完成品輸出と、第三国への条件付き移転を解禁。第1弾として、地対空誘導弾パトリオット(PAC2、PAC3)を米国に提供することを決定した。
 国際共同開発の装備品に関しては、第三国への部品や技術の直接移転を容認。完成品は与党協議で公明党が難色を示したため見送った。政府は英国、イタリアと次期戦闘機の共同開発で合意しており、両国との作業分担などに関する交渉が本格化する前の来年2月末までに結論を得たい考えだ。
 岸田文雄首相は22日、首相官邸で記者団に「(改定で)法の支配に基づく国際秩序を守り、インド太平洋地域の平和と安定を実現していくことに貢献したい」と述べた。
 ライセンス生産品の輸出は、米国の装備品を対象に部品のみ可能だった。新たな指針は、対象を米国以外のライセンス元国に拡大し、完成品も含む輸出を解禁。輸出先から第三国への移転も、戦闘中の紛争当事国を除いて認める。 
[時事通信社]

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