2023-12-07 15:15政治

多子世帯の大学授業料無償化=所得制限なし、25年度から―政府

 政府は、3人以上の子どもがいる多子世帯を対象に、2025年度から子どもの大学授業料などを無償化する方針を固めた。所得制限は設けない。「異次元の少子化対策」の一つとして、月内に決定する「こども未来戦略」に盛り込む。
 大学のほかに、短期大学や高等専門学校などの学生も対象とする考えで、政府は具体的な制度設計に向け調整を加速させる。
 現在、年収380万円未満の世帯を対象に授業料を減免したり給付型奨学金を支給したりする制度がある。これに関し政府は24年度から、年収600万円までの中間層の多子世帯に対象を拡大することを決めているが、教育費の負担軽減に向け支援をさらに強化することにした。
 また、ひとり親世帯などに支給する児童扶養手当について、第3子以降の支給額を現行の「月額最大6250円」から、第2子と同じ「同1万420円」に増額する。所得制限も見直し、子どもが1人の場合、手当が満額(月4万4140円)支給される年収の上限の目安は現行の「年収160万円」から「同190万円」に、支給対象の上限目安は「同365万円」から「同385万円」に引き上げる方向で検討する。
 政府は少子化対策のため、最終的に年間3兆円台半ばの追加予算を確保する計画。公的医療保険に上乗せして徴収する支援金制度の創設や歳出改革、既存予算の活用で財源を捻出する方針だ。 
[時事通信社]

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