ラピダス、千歳市に初の道内拠点=次世代半導体、準備本格化―来年1月にも
次世代半導体の国産化を目指すラピダス(東京)が、工場建設中の北海道千歳市に来年1月にも事務所を開設することが21日、分かった。同社による道内拠点の開設は初めて。2025年4月の試作ライン稼働に向け、同社関係者が常駐し準備を進める。
千歳事務所は、JR千歳駅と千歳市役所の近くに立地する。ラピダスに協力する半導体製造装置大手のASML(オランダ)の技術者らも24年秋ごろから滞在予定で、連携を図るとみられる。
ラピダスは、人工知能(AI)など最先端技術に欠かせない回路線幅2ナノメートル(ナノは10億分の1)の半導体を国産化する計画。27年1~3月には量産化に必要な設備を整え、4月にも本格稼働する見通しだ。
21日夕、東京都内で行われた千歳関係者向けの会合で、小池淳義社長は来年1月末の開設を目指す考えを明らかにしたという。
ラピダスは自動運転やAIなどに使う次世代半導体の国産化に向け、22年に設立され、トヨタ自動車やNTT、ソニーグループなどが出資する。経済産業省は半導体産業を支援するため、23年度補正予算案に1兆8537億円を計上。ラピダスや熊本県に工場を建設する半導体受託製造最大手の台湾積体電路製造(TSMC)などの支援を念頭に置いている。
[時事通信社]
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