機先を制した山本攻略=シンプルに直球狙う―プロ野球「虎の夢、結実」(上)
プロ野球の日本シリーズは阪神がオリックスを4勝3敗で破り、38年ぶり2度目の日本一に輝いた。59年ぶりに実現した関西決戦。今年再任した岡田監督の采配を中心に、阪神の勝因を探る。
◇投手戦の予想覆す
相手がパ・リーグ3連覇のオリックスに決まった日本シリーズ。初戦でエースの山本と対戦することは必然だった。
山本は今季、3年連続の投手4冠と沢村賞受賞に加え、2年連続のノーヒットノーラン達成と球史に名を刻む成績を残した。160キロ近い直球に切れ味抜群の変化球と、全てが一級品の右腕にどう対処するか。岡田監督は「第1戦に投げる投手としか思っていない。何でそんなに(良く)言うのか、不思議やなあ」。どっしりと構えていた。
授けた作戦は、低めの直球を狙うこと。そうすれば「低めのフォークを見送れる」とにらんだ。マウンドに上がった山本は前評判通りで、四回までは手を焼いたが、五回に打線が期待に応えた。
先頭の佐藤輝が安打を放ち、続くノイジーへの初球で意表を突く二盗。1死三塁で、打席には指名打者に抜てきされた渡辺諒が入った。「来た球を素直に打ち返すことを意識した」。150キロを超える球に食らい付くと、打球は中堅手の前にぽとり。佐藤輝が先制のホームを踏んだ。この回だけで5安打を浴びせ4得点。うち4安打は、3球目までに速球を捉えた。
「シンプルに真っすぐを打つことやんか。対策したからって打てへん」と、してやったりの指揮官。六回には変化球を多投した山本をつかまえ、回の途中でKO。機先を制し、村上との投手戦が予想された一戦を大勝で物にした。
[時事通信社]
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