2023-11-07 15:03スポーツ

コロナで失った夏、取り戻せ=甲子園でイベント開催へ

イベントの記者発表会で、記念撮影をする元高校球児ら=1日、東京都江東区
イベントの記者発表会で、記念撮影をする元高校球児ら=1日、東京都江東区

 新型コロナウイルス感染拡大で、日常が一変した2020年、夏の風物詩も例外ではなかった。全国高校野球選手権大会が戦後初めて中止に。当時高校3年生だった球児は「最後の夏」を奪われた。あれから3年がたち、止まっている時計を動かすためのイベントが行われる。
 「あの夏を取り戻せ」の名称で11月29日から3日間、甲子園球場などで開催されるイベント。中止となった地方大会に代わって開催された各都道府県の代替大会優勝校など約40チームが出場を表明し、当時3年生だった元高校球児600人以上の参加を見込んでいる。29日には甲子園でシートノック、入場行進と記念セレモニー、特別試合2試合などを行う予定だ。
 発起人の大武優斗さん(武蔵野大)は、昨夏に東京・城西大城西高時代のチームメートと改めて「あの夏」の悔しい思いを語り合ったことをきっかけに、実行委員会を立ち上げた。1日に東京都内で行われた記者発表会で、「甲子園がなかったことを言い訳に前に進めず、人生が止まっている選手は多いと思う。同世代が一歩踏み出すきっかけになるプロジェクトにしたい」と話した。
 公式アンバサダーには前阪神監督の矢野燿大さんと、東京・早稲田実高時代に甲子園で活躍した元ヤクルトの荒木大輔さんが就任。矢野さんは20年当時も「甲子園の土」入りのキーホルダーを全国の高校球児に配布し、彼らの気持ちに寄り添った。「ここまでよく持ってきたな、とすごいの一言。思い切り気持ちをぶつけてほしい」とエールを送った。
[時事通信社]

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