2025-03-27 09:47スポーツ

坂本、偉業へ黄信号＝緊張でジャンプミス―世界フィギュア

女子ショートプログラム（ＳＰ）で演技を終えた坂本花織＝２６日、米ボストン（ＥＰＡ時事）

　締めのポーズを解く前に、坂本の表情は曇っていた。後半に予定した連続３回転ジャンプで一つ目のフリップが２回転になるミス。ＳＰ５位と出遅れ、「悔しい」。女子４連覇へ黄信号がともった。
　本番直前の６分間練習から緊張を感じていた。「ストレスフリーで挑めている」と言っていた前日から一転。「緊張しやすい。こうなってもおかしくないと思っていた」。スピン、ステップでもレベルを取りこぼした。
　「構えの時点で不安がよぎった」というフリップで回転が抜けても、３回転トーループにはつなげた。「諦めなかったらいけると思って何とかつけられた。ミスを最小限に抑えられた」。中１日で迎えるフリーで、この粘りが意味を持ってくるか。首位と３．５５点差。前回大会は３．６９点差のＳＰ４位から逆転した。
　偉業をはっきり意識することで自分らしい滑りができると思い、鍛錬を積んできた。「最後まで自分の演技をすれば、結果も付いてくると思う。何としてでも、ちゃんとやりたい」。女王の言葉に力がこもった。（ボストン時事）
［時事通信社］

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