2025-03-22 20:46スポーツ

反省生かし完勝＝大の里、迷いなく―大相撲春場所

　大の里は単独トップの高安が敗れる姿を支度部屋で静かに見詰めていた。１３日目は迷いが残ったまま臨んだ結びで王鵬に敗れ、「良くない相撲だった。切り替えてしっかり成績を残していくことを考えた」。目の前の相手だけに集中していた。
　大関昇進の足固めを狙う大栄翔との一番。右からかち上げて勢いよく前に出ると、難なく押し出した。引いて墓穴を掘った前日とは一転、持ち味を発揮し、「よかった」と充実感がにじむ。３敗で先頭に並んだ。
　大関３場所目。昇進後は賜杯争いに絡めず、今場所に懸ける思いは強い。優勝については「全く気にしていない。もう、ないものだと思っている」と言葉を紡ぐが、胸の内では熱いものがあるはず。終盤戦は「気持ちだと思っている」と言い切る。
　新横綱の豊昇龍が途中休場し、出場力士では番付の最上位。結果が求められる中、「あと最後の一丁。あすに向けて集中する」。千秋楽まで望みはつないだ。３度目の賜杯を獲得し、番付の頂点に挑む権利を手にできるか。主役の座を譲るつもりはない。　
［時事通信社］

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