日本の「スーパー戦隊」を懐かしむ 韓国でファン熱狂
【ソウルAFP=時事】日本語のテーマソングが流れる中、お気に入りのスーパーヒーローが色鮮やかな衣装を着てポーズを決めると、過去の作品を懐かしむ韓国の熱狂的なファンから歓声と拍手が送られる。≪写真は韓国ソウルで開催された「光戦隊マスクマン」や「超電子バイオマン」のファンミーティング≫
スーパー戦隊シリーズ『超電子バイオマン』や『光戦隊マスクマン』がテレビで放送されてから数十年が経ったが、「善と悪」をテーマにした壮大な物語の内容は、韓国のミレニアル世代の心をつかんだままだ。
先月、ソウルのコンサートホールでは、当時これらのヒーローを演じた俳優や元俳優らと、ファンが直接会えるイベントが開催された。30万ウォン(約3万円)以上するチケットが完売するほどの人気だった。
『超電子バイオマン』や『光戦隊マスクマン』は、日本がアニメや映画で世界的な文化大国へと大きく変化した1980年代にテレビで放送された番組だ。
だが、韓国の当時の子どもたちはこうした番組が日本で制作されたものだとは知らなかった。過去に日本が韓国を併合した歴史的背景を受けて、韓国当局は何十年にもわたり、日本文化の輸入には徹底的な制限を課していた。韓国で日本のメディアコンテンツの輸入が解禁されたのは1998年になってからだ。
韓国のコラムニストによると、1970~80年代は韓国で反日感情がピークに達した時代であり、日本に関するものはすべて「悪」と捉えられていた。戦隊シリーズの番組も、その音声はすべて韓国語に吹き替えられ、事実上、日本で制作されたものという「痕跡」は消されていたという。
だが、「韓国の力強い文化の発信と活気ある経済」のおかげで、時代は変わったのだとコラムニストは説明した。
『光戦隊マスクマン』でレッドマスク(タケル)を演じた元俳優の稲葉和則さんもこの日のイベントに参加した。今はラーメン店の店主を務める稲葉さんは、撮影から約40年がたった今、韓国でこうした状況になるとは予想もしなかったと話した。
ただ「私たちが出演したこの作品が、日韓の間で良い架け橋になるのであれば、本当に良い仕事をしたなと思う。これからも、どちらの国も仲良くやってもらいたいということは、おそらく日本人も韓国人も思っていること。(中略)皆さんがそういう風に思う心が、もっと大きくなればいい」と語った。
そして「やっぱりヒーローというのは、特に子どもの時にはすごく大切なもの。大人になっていくと忘れていく。でも作品を見ると思い出せる。そういうことなんじゃないかな」と付け加えた。【翻訳編集AFPBBNews】
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