尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏=2019年7月撮影【EPA時事】 権力に屈しない反骨の検事として名をはせ、「反文在寅」の象徴として国民的な人気を集めた。体格がよくタフな印象だが、料理が得意で愛犬家の一面もある。 両親が大学教授の裕福な家庭で育った。民主化運動を武力鎮圧した光州事件が起きた1980年、ソウル大在学中の模擬裁判で全斗煥元大統領に死刑を求刑。警察の追及を避け、祖母の家に身を隠した逸話が知られる。 9回目の挑戦で司法試験に合格し、検事に。大統領選に絡む世論工作事件の積極捜査が朴槿恵政権に疎まれ、左遷させられた。その後、朴氏の親友による国政介入事件で、朴氏の捜査・公判を指揮。文在寅政権で検事総長に起用されると一転、文政権と対立し、権力にこびない姿勢が国民の喝采を浴びた。 大きな声や話し方などから、こわもてで権威主義的なイメージもある。一方で、趣味の料理は本格的な腕前で、選挙戦中もテレビやインターネット交流サイト(SNS)を通じてチゲやパスタ、オムレツなどを作る姿を発信し、話題を呼んだ。 保護犬や保護猫を育てており、昨年、愛犬「トリ」のアカウントでインスタグラムを開設。こうした意外な顔が、若者や女性の支持獲得にプラスになったとの見方もある。 尊敬する人物は英国の元首相ウィンストン・チャーチル。「ナチス・ドイツに妥協せず、国民を説得しながら困難を突破し、自由民主という秩序を回復させた」ためだという。 50代になって金建希夫人と結婚。子供はいない。
2022.03.07
人物・歴史
【2022年】韓国・大統領選 (32/91)
尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏=2019年7月撮影【EPA時事】 権力に屈しない反骨の検事として名をはせ、「反文在寅」の象徴として国民的な人気を集めた。体格がよくタフな印象だが、料理が得意で愛犬家の一面もある。 両親が大学教授の裕福な家庭で育った。民主化運動を武力鎮圧した光州事件が起きた1980年、ソウル大在学中の模擬裁判で全斗煥元大統領に死刑を求刑。警察の追及を避け、祖母の家に身を隠した逸話が知られる。 9回目の挑戦で司法試験に合格し、検事に。大統領選に絡む世論工作事件の積極捜査が朴槿恵政権に疎まれ、左遷させられた。その後、朴氏の親友による国政介入事件で、朴氏の捜査・公判を指揮。文在寅政権で検事総長に起用されると一転、文政権と対立し、権力にこびない姿勢が国民の喝采を浴びた。 大きな声や話し方などから、こわもてで権威主義的なイメージもある。一方で、趣味の料理は本格的な腕前で、選挙戦中もテレビやインターネット交流サイト(SNS)を通じてチゲやパスタ、オムレツなどを作る姿を発信し、話題を呼んだ。 保護犬や保護猫を育てており、昨年、愛犬「トリ」のアカウントでインスタグラムを開設。こうした意外な顔が、若者や女性の支持獲得にプラスになったとの見方もある。 尊敬する人物は英国の元首相ウィンストン・チャーチル。「ナチス・ドイツに妥協せず、国民を説得しながら困難を突破し、自由民主という秩序を回復させた」ためだという。 50代になって金建希夫人と結婚。子供はいない。