2020.10.24 07:23Nation

能登沖に中国漁船急増 北朝鮮公船も、日本は操業自粛

 日本の排他的経済水域(EEZ)内にある石川県・能登半島沖の大和堆(やまとたい)周辺で、違法にスルメイカ漁をしているとされる中国漁船が急増している。目的不明の北朝鮮公船も来航。日本の漁業者は大和堆の西方で操業できない状態で、漁業者は「なぜ主権海域で自粛しなくてはいけないのか」(兵庫県内の漁協関係者)と憤っている。
 水産庁によると、今年、退去警告した中国漁船は9月末時点で2586隻と前年同期の4倍近くに上る。大和堆はスルメイカのほかベニズワイガニの好漁場として知られ、外国漁船による違法操業が後を絶たない。昨年10月には北朝鮮漁船と水産庁の漁業取締船が衝突し、漁船が沈没する事案が起きた。
 今年は北朝鮮漁船がほとんど確認されていないものの、9月29日に同国公船が日本のEEZ内に侵入していた。政府は安全を確保する必要があるとして、漁業者に周辺での操業自粛を要請。公船の狙いは不明だが、北朝鮮は中国に対し漁業権を売却しているとされ、公船は中国船の操業を支援するために来たとの見方もある。
 公船は大和堆周辺をいまだに航行しているもようで、自粛解除の見通しは立っていない。全国漁業協同組合連合会の岸宏会長は「極めて異常な事態。漁業者が安心して操業できる秩序をつくってもらいたい」と訴える。
 野上浩太郎農林水産相は23日、「海上保安庁をはじめ関係省庁と連携していきたい」と話したが、事態打開に向けた具体策は見いだせない状況だ。(2020/10/24-07:23)

2020.10.24 07:23Nation

Chinese Boats Increasing in Japanese Fishing Area


The number of Chinese boats allegedly fishing flying squid illegally has been increasing rapidly in Japan's exclusive economic zone off the Noto Peninsula in the central prefecture of Ishikawa.
   In the first nine months of this year, 2,586 Chinese fishing boats received warnings from the Fisheries Agency to leave the Yamatotai area in the Sea of Japan, nearly four times from a year before.
   Yamatotai is known as a plentiful fishing area for flying squid and snow crabs where illegal operations by foreign fishing boats have frequently happened.
   In October last year, a North Korean fishing boat sank after a collision with a Fisheries Agency patrol ship.
   This year, only a few North Korean fishing boats have been found around the area.

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