南シナ海で中国けん制 処理水「先送りできない」―菅首相内外会見
【ジャカルタ時事】菅義偉首相は21日、訪問先のインドネシアで内外記者会見を行い、海洋進出を強める中国を念頭に「南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも反対する」とけん制した。日本が提唱し、中国が警戒する「自由で開かれたインド太平洋」構想について「特定の国を対象としたものではない。インド太平洋版のNATO(北大西洋条約機構)をつくる考えは全くない」と反論した。
東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含んだ処理水への対応について「いつまでも方針を決めないで先送りすることはできない。できるだけ早く政府として責任を持って処分方針を決めたい」と述べた。政府は27日にも開催する関係閣僚会議で海洋放出方針を決定する方向。首相は「風評被害対策についてもしっかりと取り組んでいきたい」と語った。
韓国の元徴用工訴訟で差し押さえられた日本企業の資産現金化に関し、首相は「日韓関係に極めて深刻な状況を招くので絶対に避けなければならない」と指摘。韓国が今年の議長国を務める日中韓3カ国首脳会談への出欠については明言を避けた。
日本学術会議が推薦した会員候補6人を任命しなかった問題では「推薦された方々がそのまま任命されてきた前例を踏襲してよいのかどうか考えた結果だ」と話し、会議の在り方をめぐる議論を進める考えを示した。(2020/10/21-17:05)
Suga Warns China over South China Sea
Japanese Prime Minister Yoshihide Suga effectively warned China on Wednesday against any moves that escalate tensions in the South China Sea, where the country is showing growing assertiveness.
"We oppose any action to raise tensions in the South China Sea," Suga told a news conference in Jakarta, Indonesia, wrapping up his first overseas trip since he took office last month. During the Asian trip, he also visited Vietnam.
"I've renewed my determination to steadily realize a free and open Indo-Pacific region while continuing to conduct summit diplomacy and working closely with the Association of Southeast Asian Nations," he said.
Suga noted that the vision of a free and open Indo-Pacific does not target any specific country and that Japan can collaborate with any country that shares the same views on the initiative.
"We have no plans at all to create an Indo-Pacific version of NATO," Suga said, apparently mindful of China's opposition to the initiative.
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