岐路に立つ国内LCC コロナで旅客減、日本撤退も
国内で事業展開する格安航空会社(LCC)が岐路に立たされている。新型コロナウイルス流行の長期化で旅客需要が大幅に落ち込んでいるためで、12月にはエアアジア・ジャパン(愛知県常滑市)が日本から撤退。ジェットスター・ジャパン(千葉県成田市)も国内路線を縮小する。今後も旅客需要の回復が見込めなければ、事業継続が一段と厳しさを増すことになる。
LCCは、1機当たりの座席数を増やしてより多くの旅客を乗せることで、低価格を実現するビジネスモデル。収益確保には8割程度の高い搭乗率が必須だが、コロナ禍で旅客需要が大幅に減り、前提が崩れてしまった。
中部空港を拠点とするエアアジア・ジャパンは「経費削減などを続けてきたが事業継続は極めて困難だ」として、全4路線を12月5日付で廃止する。既に今月から全て運休しており、このまま幕を閉じることになる。
ジェットスター・ジャパンは国内線23路線のうち、関西―福岡など6路線について今月下旬から来年3月下旬まで運休する。その後の運行計画は未定。国内事業の縮小に伴い、パイロットと客室乗務員を対象に希望退職の募集を始めた。
日本航空系のジップエア・トーキョー(千葉県成田市)は今年開業したものの、旅客が見込めないことから成田―バンコク、ソウル線は貨物専用便として運航しており、乗客はいまだゼロ。今月16日にようやくソウル線で旅客便をスタートさせるが、「貨物収入の下支えがあるからできた決断。旅客便だけで黒字が出るものではない」と苦しい。
厳しい状況は大手の航空会社も変わらない。全日本空輸は、冬のボーナスを初めてゼロにすることなどで一般社員の年収を平均約3割削減する方針を固めた。日航も夏のボーナスを減額し、さらなるコスト削減を急いでいる。(2020/10/10-07:11)
Budget Airlines in Japan Struggling with Pandemic
Budget airlines operating in Japan have been struggling with a substantial decline in air passenger demand amid the coronavirus pandemic.
A budget airline needs to have a seat occupancy rate of as high as some 80 pct to be profitable. But the pandemic made it difficult to achieve the threshold.
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