公務員ボーナス１０年ぶり下げ　０．０５カ月、コロナ影響―人事院勧告

　人事院は７日、２０２０年度の国家公務員のボーナス（期末・勤勉手当）を０．０５カ月引き下げて年４．４５カ月とするよう国会と内閣に勧告した。ボーナスのマイナス改定を求めるのは１０年ぶりで、年間給与は平均２万１０００円減る見通し。新型コロナウイルス感染拡大で民間の支給水準が低下したことを踏まえた。
　人事院の調査によると、民間のボーナスは４．４６カ月。これに対して公務員は４．５０カ月で民間を上回っており、格差をなくす必要があると判断した。ボーナスのうち、勤務実績に応じた勤勉手当ではなく、一律に支給する期末手当を引き下げる。
　政府は近く給与関係閣僚会議を開き、勧告の扱いを協議する。実施を決めれば、２６日召集の臨時国会に給与法改正案を提出する方針。おおむね勧告に沿って改定される地方公務員のボーナスにも影響が及びそうだ。
　今年の勧告をめぐっては、コロナ禍で人事院による民間給与の調査開始が遅れ、ボーナスの改定を先行させた。月給については、月内にも勧告するとみられる。
　人事院は勧告と同時に、公務員人事管理に関する報告も行った。「コロナ感染拡大防止の観点から、官民を問わず在宅勤務や時差出勤などの新たな働き方への変革が模索されている」として、行政のデジタル化をはじめとした課題を指摘。また、定年を段階的に６５歳へ引き上げる国家公務員法改正案は通常国会で廃案となったが、早期の実施を改めて要請した。（2020/10/07-11:55）

Japan's National Personnel Authority on Wednesday recommended lowering the bonuses for national public servants for the first time in 10 years.
   Their annual bonuses in fiscal 2020 should be lowered by 0.05 month of salary from the previous year to 4.45 months, the government agency said in its recommendation to the Diet, the country's parliament, and the cabinet.
   If the bonuses are cut as recommended, their annual pay is projected to decrease by 21,000 yen on average.
   The agency made the recommendation because bonuses in the private-sector have declined due to the impact of the novel coronavirus epidemic.
   Private-sector bonuses are estimated at 4.46 months of salary on average, against last year's bonuses of 4.50 months paid to national public servants, according to a survey by the agency.