ガス点検強盗、首都圏で相次ぐ 業者装う、SNSで実行役募集
ガス点検業者を装って高齢者宅に押し入り、現金を奪う強盗事件が8月下旬以降、首都圏で相次いでいる。実行役をインターネット交流サイト(SNS)で募集しているケースが多いといい、警視庁は指示役がいるとみて捜査。高齢者が狙われる手口などから、同庁幹部は「点検強盗は特殊詐欺の派生形。過去に詐欺被害を受けた人の名簿が出回っているのでは」と警戒を強める。
「消防の者です。点検に来ました」。8月30日午後、東京都新宿区の90代男性宅を男が訪れた。男は流し台の下を調べていたが、突然男性の顔面を殴打。粘着テープで手足を縛り、現金約3万円とキャッシュカードを奪い逃走した。警視庁は防犯カメラの映像を分析し、9月10日に強盗致傷容疑などで自称造園業の20代の男を逮捕した。
警視庁によると、同様の強盗事件は8月下旬以降、都内や神奈川県、千葉県などで10件以上確認されている。8月27日には川崎市内、9月24日には足立区内の高齢者宅に点検を装った男が訪れ、現金などを奪う事件が発生した。
被害者には、過去に詐欺に遭ったり、事前に資産状況を尋ねる「アポ電」と呼ばれる不審な電話がかかってきたりした人もおり、警視庁は特殊詐欺グループが点検強盗に関与しているとみている。実行役の多くはSNS上での「闇バイト」などの投稿を通じて集められているとみられ、同庁は指示役の特定を急ぐ。
捜査1課幹部は「実行役は指示役と顔を合わせることがない。あくまで指示されたところに向かっているだけ」と話し、実態解明に意欲を示す。
東京ガスによると、法令で定められた点検を行う際は、訪問予定日と時間を記した紙を事前に配布する。同社は「本物の作業員は東京ガスグループの制服を着用している。不審に感じたら、必ず身分証の提示を求めてほしい」と呼び掛けている。(2020/10/04-07:22)
Robbers Posing as Gas Inspectors Target Elderly in Tokyo Area
A series of cash robbery cases in which perpetrators enter homes of elderly people by pretending to be gas equipment inspectors has been confirmed in the Tokyo metropolitan area since late August.
The Metropolitan Police Department is carrying out investigations, believing that there is a mastermind behind such cases, as most robbers were solicited through social media.
A senior MPD official said such robbery cases derived from so-called special fraud cases, in which elderly people are the main targets.
"A list of people who have been scammed (in special fraud cases) in the past may have been distributed," the official said.
On the afternoon of Aug. 30, a man visited the home of a man in his 90s in Tokyo's Shinjuku Ward, saying: "I'm from the fire department. I'm here for an inspection."
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