スーパー、万引き対応に苦慮 買い物かご持ち去りも―レジ袋有料化3カ月
全国の小売店で始まったプラスチック製レジ袋の有料化から3カ月。プラごみの削減が期待される一方、マイバッグを使った万引きや買い物かごの持ち去りが後を絶たず、スーパーが対応に苦慮している。
東京都練馬区のスーパー「アキダイ関町本店」では7月以降、客の8割がマイバッグを持参するようになった。これにより不審な人の監視など、万引きへの警戒の必要性が増したという。
マイバッグに商品を隠す手口が目立つほか、未精算品を入れた買い物かごをレジを通さず袋詰めの台まで運び、そのままバッグに移し替えるケースもあった。このため同店では8月、来店時とレジを通した後のかごを別の色に変えた。
かごの持ち去りも悩みの種だ。マイバッグを忘れた人が代わりに持って帰る例が多く、同店ではこの数カ月で約20個が無くなった。それまでの1年分の紛失数に相当するという。
持ち去る人に罪悪感はなく、「あした返すから」と言われることもあった。運営会社の秋葉弘道社長(52)は「1個数百円のかごが持ち去られるのは痛い。レジ袋有料化で経費削減になるはずが、予想外の出費が続いている」と嘆く。
都内の別のスーパーの担当者も「万引きは増加傾向だ」と同じ悩みを抱える。この店では客の7割以上がレジ袋を辞退するが、「買い物中にかごを使わず、直接マイバッグに商品を入れる客もいる。万引きかどうかの判断が難しい」と明かす。
NPO法人全国万引犯罪防止機構(東京都千代田区)は8月、マイバッグを使う際のマナーをまとめたポスターを製作。入店時にバッグを折り畳み、店内では買い物かごを使用するよう呼び掛けている。担当者は「マナーの浸透で万引きが起きない環境にしていければ」と話す。
現役の保安員で万引き対策専門家の伊東ゆうさんは「レジ袋の有料化で客がマイバッグを持ち歩く状況が普通になり、万引き犯が紛れやすくなった」と指摘。「店側は積極的に声掛けをして客へ目を行き届かせることで、犯行がしにくい環境を整える必要がある」と話している。(2020/10/03-13:10)
Wider Use of Reusable Bags Causes Problems at Supermarkets
Supermarkets in Japan are having a hard time combating an increasing number of shoplifters who use their reusable shopping bags and shoppers who take away stores' shopping baskets.
Such problems have arisen in the three months after all retailers across the country were required to charge customers for plastic bags in an effort to reduce plastic waste.
At Akidai Sekimachi Honten, a supermarket in Tokyo's Nerima Ward, about 80 pct of its customers started bringing their own bags after July, which prompted the store to tighten security against shoplifters.
Many shoplifters simply put groceries in their own shopping bags and leave, according to the store. Also, one shopper with a store shopping basket containing unpaid products bypassed the checkout counter and put them in the shopper's own bag.
After the incident, the store in August started using different colors for baskets before and after payment.
最新ニュース
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕