マイナポイント、経済効果に疑問 5000円還元、大手クレカ不参加
マイナンバーカードの所有者に、キャッシュレス決済で最大5000円分のポイントが還元される政府の「マイナポイント」制度が1日、始まった。ただ、消費者の利用の申し込みは低調。スマートフォン決済アプリや電子マネー事業者の多くが対応する一方、クレジットカードは大手の不参加が目立つ。期待通りの消費押し上げ効果が生まれるか疑問の声もある。
利用者は、事前にポイント還元を希望するキャッシュレス決済事業者を一つ選定。マイナンバーカードを使って専用サイトから申し込み、買い物かチャージ(入金)すればポイントが付与される。顧客囲い込みのため、1000~2000円分のポイントを自社で上乗せする事業者も少なくない。
ペイペイ(ソフトバンク)、d払い(NTTドコモ)、ファミペイ(ファミリーマート)といったスマホ決済サービス、電子マネーではWAON(イオン)や交通系のパスモなどが参加している。クレジットカードは三井住友カード、楽天カードなどで利用できるものの、三菱UFJニコスやジェーシービー、クレディセゾンは参加を見送った。
スマホ決済各社は「(自社顧客は)少額決済が大半で、ポイント還元との親和性が高い」(通信大手)とみて、前向きだ。半面、カード各社は「5000円の還元額でカードの発行枚数が増えることは考えにくい」(大手)ため距離を置いた。
政府は4000万人分の予算を確保しているが、申込者数は1割に満たない。ポイント還元にはマイナンバーカードの申請が必要な手間も要因とみられる。ニッセイ基礎研究所の福本勇樹主任研究員は「想定ほどの経済効果は期待できないのではないか」と話す。(2020/09/02-07:05)
Reward Program for My Number Card Holders Unpopular at Start
A Japanese government reward point program for holders of the My Number social security and taxation identification card started on Tuesday, attracting less than one-10th the expected number of applications so far.
The program was launched to cut the negative effects of last year's consumption tax hike and speed up the spread of cashless payments. But critics doubt whether it will push up consumption as hoped by the government.
The program remains unpopular partly because some major credit card companies have not joined the program, in contrast to active participation by cashless payment services, including smartphone settlement and electronic money businesses.
Users of the program need to select one participating company before receiving reward points.
The program will provide points worth 25 pct of the value of cashless shopping or charges, with the ceiling set at 5,000 yen per person.
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