マスク氏、脳とコンピューターつなぐ技術の成果発表　頭蓋骨にデバイス

【サンフランシスコＡＦＰ＝時事】米電気自動車（EV）大手テスラの創業者イーロン・マスク氏は28日、自身が立ち上げた新興企業「ニューラリンク」が開発中の脳とコンピューターをつなぐ技術の成果を発表し、このデバイスは人間の将来には欠かせないものになると述べた。（写真はイーロン・マスク氏）
　マスク氏は以前から、人間は今に人工知能（ＡＩ）に追い越され、最良の状態では「飼い猫」のようなペット同然の存在になるだろうが、そうした事態を避けるには、脳とコンピューターを融合させる「ニューラル・レース」と呼ばれる技術が不可欠だと主張してきた。
　マスク氏はプロジェクトについて、「実存的脅威の観点から重要になる」と説明。「これが私が考える、このようなデバイスを開発する最も重要な意義かもしれない」
　ニューラリンクのプロジェクトチームが実現を目指している「ウィッシュリスト」には、体の一部がまひしている人々に運動能力、そして目の不自由な人に視力を取り戻す技術や、テレパシー、後で参照するために記憶のアップロードを可能にする技術などが含まれている。
　「将来、記憶を保存し、再生できるようになると思う」とマスク氏は述べている。
　ニューラリンクのプロジェクトチームは現在、ブタを使って臨床実験の可能性を模索している。
　今回のデモンストレーションには、囲いに入れられた３匹のブタが登場。ガートルードと名付けられた１匹には、鼻の神経活動を示す活動電位のスパイク波を検出するためにニューラリンクが開発したデバイスが埋め込まれているとの説明だったが、ガートルードは食べ物に夢中で、イベントのために集まっているマスク氏らを気にする様子もほとんど見せなかった。
　マスク氏によると、デバイスの最初のバージョンを１年あまり前に公開したが、あれからデバイスはさらにシンプルなものになり、サイズは大きめのコイン、厚さは頭蓋骨程度になったという。
　デモンストレーションでは、外科手術用ロボットを使いながら、頭蓋骨の一部をニューラリンクのディスクに置き換え、細いワイヤを巧みに脳に挿入する様子が公開された。マスク氏の説明によれば、このディスクは神経活動を認識し、一般的なブルートゥースのワイヤレス信号を介してスマートフォンなどのデバイスに情報を伝達する。

■「複雑な動きをリアルタイムで制御できれば画期的」
　「頭蓋骨にぴったり埋め込める。髪の毛の下に埋め込んだ人は、自分でも気付かないほどだろう」とマスク氏は述べた。
　一方、英ウォリック大学生体医工学部のクリストファー・ジェームズ教授は、脳とコンピューターをつなぐインターフェース技術はこれまでに何度も開発が行われてきたが、ニューラリンクのプロジェクトがどの程度成功するかを見極めるのは難しいと指摘する。
　研究者らによると、外部から脳に送り込まれた情報を読み取る技術は向上したが、その情報を必要なすべての箇所に同時に送り返す技術はまだ満足できるレベルに達していない。
　手足を動かす際は脳が適切な信号を手足に送り、聴覚や視覚が働いている場合は脳が知覚情報を受け取っている。
　「では、（技術に関して）どんなことが可能になればすごいかというと」と、ニューラリンクのデモンストレーションが行われる前にジェームズ教授は説明した。「複雑な一連の動作をリアルタイムでコントロールできること。しかも繰り返し、失敗もほとんどなく実現できることだ（それと、話をしたり口笛を吹いたりなど、何か他のことをしながら物を動かせることなんかもそうだ！）」
　マスク氏は、ニューラリンクは先月、米国の規制当局に「画期的なデバイス」だと認められ、プロジェクトチームは臨床実験に向けて大きく前進していると述べた。【翻訳編集ＡＦＰＢＢＮｅｗｓ】
〔ＡＦＰ＝時事〕（2020/09/01-11:01）

Futurist entrepreneur Elon Musk late Friday demonstrated progress made by his Neuralink startup in meshing brains with computers, saying the work is vital to the future of humanity.
Musk has long contended that a neural lace merging minds with machines is vital if people are going to avoid being so outpaced by artificial intelligence that, under the best of circumstances, humans would be akin to house cats.
It's gonna be important from an existential threat standpoint, Musk said of the project.
That is what I think might be the most important thing that a device like this achieves.
Members of the team shared a wish list that ranged from the technology returning mobility to the paralyzed and sight to the blind, to enabling telepathy and the uploading of memories for later reference -- or perhaps to be downloaded into replacement bodies.
Yes, I think in the future you will be able to save and replay memories, Musk said.
This is obviously sounding increasingly like a 'Black Mirror' episode, but I guess they are pretty good at predicting, he quipped, referring to a Netflix series that puts disturbing twists on near-future technology.
For now, Neuralink is being tested in pigs with the team working on the potential for clinical trials.
A trio of pigs in pens took part in the demonstration: one of them was said to have been implanted with a Neuralink device wired to detect spikes in nerve activity in its snout.
The pig happily focused on food, mostly ignoring Musk and others gathered for the event.
Musk said that since the first version of Neuralink was revealed slightly more than a year ago, the device has been simplified and reduced to about the size of a large coin and the thickness of the skull.
With the help of a surgical robot, a piece of the skull is replaced with a Neuralink disk, and its wires are strategically inserted into the brain, the demonstration showed.
The disk registers nerve activity, relaying the information via common Bluetooth wireless signal to a device such as a smartphone, according to Musk.
It actually fits quite nicely in your skull. It could be under your hair and you wouldn't know.
The purpose of the event was to attract engineering talent to the project, which has much work still to do on chips, software, robotics and more, according to Musk.