「被爆者から最も遠い人」 広島・長崎、次期政権に期待―安倍首相辞任
安倍晋三首相が辞意を表明した28日、広島、長崎の被爆者は「私たちから最も遠い人だった」と語り、次期政権に核兵器禁止条約の批准などを求めた。
広島の被爆者団体は被爆から75年となった6日、安倍首相と面談。同条約の批准を強く求めたが、首相は「アプローチは異なるものの、核廃絶というゴールはわが国も共有している」と、例年とほぼ同じ回答を繰り返した。
広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(75)は、「核廃絶をする気があるのなら批准すべきだ」と批判。原告全員を被爆者と認めた「黒い雨」訴訟の広島地裁判決に国が控訴したことにも、「はらわたが煮えくり返る」と憤った。原告団長の高野正明さん(82)は「良い方向になるよう期待している」と語り、次期政権に控訴取り下げを訴えた。
長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長(80)は、「首相は憲法9条の堅持と核廃絶を求める私たちから最も遠い人だった」と指摘。9日に首相と面談した県被爆者手帳友の会の朝長万左男会長(77)は、「首相が原爆についてどう考えているのか理解できなかった」と話した。(2020/08/29-07:38)
Hibakusha Regret Lack of Empathy from Abe
Hibakusha, or survivors of the August 1945 U.S. atomic bombings of the cities of Hiroshima and Nagasaki, regretted a lack of empathy from Japanese Prime Minister Shinzo Abe, who announced his decision Friday to step down for health reasons.
They expressed hopes that the next leader of the government will tackle in earnest issues regarding the abolition of nuclear weapons, including ratifying the U.N. Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons.
On Aug. 6, the 75th anniversary of the atomic bombing of Hiroshima, western Japan, members of hibakusha groups met with Abe and strongly requested that the Japanese government sign and ratify the treaty.
But Abe said only, "Japan shares the goal of abolishing nuclear weapons with other countries although we have different approaches," using almost the same rhetoric as that he employed before.
"If Japan really intends to work on nuclear abolition, the country should ratify the treaty," said Kunihiko Sakuma, 75, head of the Hiroshima prefectural association of atomic bomb survivors.
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