事件4年「違い認める社会に」 相模原殺傷、犠牲者に献花
相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年、入所者ら45人が殺傷された事件から4年を迎えた26日、施設の正面には献花台が設置され、多くの参列者が犠牲者を悼んだ。
月命日にほぼ毎回訪れているという鈴木哲夫さん(73)は、亡くなった姉が身体障害を持っていた。「障害者が一人の人間として遠慮なく生きられる環境が必要だ。事件を風化させない思いを持ち続けたい」と話した。家族5人で献花した金屋琢馬さん(45)は、長男の寛人さん(10)が自閉症を持つ。「差別と区別は違う。違いを認めて笑って暮らせる社会になれば」と望んだ。
娘と献花に訪れた河野章江さん(45)は「何の罪もない方が亡くなった悲惨な事件。忘れてはいけない」と語った。長女の華穂さん(10)は犠牲者に向けたメッセージカードを供え、「生きていることは素晴らしいことだと感じる。命を大切にしたい」と誓った。
例年開催されている神奈川県主催の追悼式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止された。献花に訪れた黒岩祐治知事は「障害者への差別を許してはいけない。これからも共生社会を浸透させる」と述べた。
事件があった施設の居住棟は既に取り壊され、新たな建物の建設が進められている。
事件は16年7月26日未明に発生。元職員の植松聖死刑囚(30)が居住棟に侵入し、当時19~70歳だった入所者の男女19人を包丁で殺害し、職員を含む26人に重軽傷を負わせた。同死刑囚は今年3月、一審で死刑を言い渡され、弁護人による控訴を取り下げ確定した。(2020/07/26-20:36)
Victims of Sagamihara Care Home Attack Mourned
Many people Sunday visited the scene of an attack on a care home for mentally disabled people in Sagamihara, Kanagawa Prefecture, south of Tokyo, four years ago to mourn the victims.
An annual memorial ceremony sponsored by the prefectural government was canceled due to the coronavirus pandemic. Instead, mourners prayed for the victims at a flower stand set up in front of the care home, Tsukui Yamayuri-en.
One of the mourners, Tetsuo Suzuki, 73, whose deceased sister had disabilities, said, "An environment is needed to be created where all people with disabilities live without hesitation."
Takuma Kanaya, 45, whose eldest son, Hiroto, 10, has autism, said, "I hope for a society where people live with a smile while recognizing differences."
Yukie Kono, 45, said: "This was a tragic incident in which innocent people died. It must not be forgotten."
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