2024.12.24 19:09Nation

インフラ輸出、30年に45兆円 政府戦略、脱炭素化に対応

 政府は24日、2030年の海外でのインフラ受注額を45兆円とする目標を掲げた新たな輸出戦略をまとめた。首相官邸で同日開いた経協インフラ戦略会議(議長・林芳正官房長官)で提示した。脱炭素化など社会変革の需要に対応し、25年に34兆円としていた従来目標から上積みを目指す。
 日本の海外でのインフラ受注額は22年で31兆円と、14年比で6割拡大した。ただ、戦略では「相手国のニーズを十分に取り込めていない」と課題を指摘。政府開発援助(ODA)など資金面の支援を含め、日本の強みを生かした積極的な事業提案を行うとした。
 また、台頭するグローバルサウス(新興・途上国)と人材交流や対話などを通じ連携を加速するほか、経済安全保障の分野で重要物資供給網の強靱(きょうじん)化に向け公的金融による支援を強化するとした。
 脱炭素化の需要を取り込むに当たっては、日本と東南アジア諸国などによる連携の枠組み「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」を活用。エネルギー移行に向けた工程表の策定支援や、水素・アンモニア技術の実証などに取り組む。海外の原発事業への日本企業の参入を支援することも明記した。
 石破茂首相は会議の席上、「日本が相手国から選ばれ、海外で稼ぐためにはトップセールスが特に重要だ」と述べ、インフラの売り込みに意欲を示した。(2024/12/24-19:09)

2024.12.24 19:09Nation

Japan Eyes 45 T. Yen in Infrastructure Exports in 2030


The Japanese government Tuesday released a new export strategy featuring a goal of receiving foreign infrastructure orders worth 45 trillion yen in 2030.
   By capturing demand related to social changes, such as decarbonization, Japan hopes to receive more orders than the 2025 target of 34 trillion yen.
   Japan's overseas infrastructure orders stood at 31 trillion yen in 2022, up about 60 pct from 2014.
   Still, the country has not sufficiently incorporated the needs of partner countries, the strategy said.
   The government hopes to actively promote infrastructure projects leveraging Japan's strengths, including financial support such as that through the official development assistance program.

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