2024.09.11 07:06Nation

ベラルーシ、対日批判続ける 邦人拘束判明から1週間―プーチン政権に同調

 ロシアの同盟国ベラルーシで、南東部ゴメリ州在住の中西雅敏さんの拘束が明らかになって、11日で1週間。ベラルーシは日本と縁遠い東欧の旧ソ連構成国だが、拘束を正当化するかのように米国の同盟国・日本への批判キャンペーンを展開している。ウクライナ侵攻に絡み、日本を「非友好国」に指定するロシアのプーチン政権に同調した格好だ。
 7月に拘束された中西さんには「スパイ容疑」がかけられている。国営テレビが今月4日、「日本の情報工作員」に関するドキュメンタリー番組の予告編を伝え、事件が公になった。日本政府は外交ルートを通じ、翌5日の本編放映を中止するよう申し入れたが無視された。ベラルーシ外務省は6日、山本広行・駐ベラルーシ大使を呼んで「日本のスパイ活動」と「放送への抗議」に反発した。
 ベラルーシ側は、その後も対日批判を執拗(しつよう)に続けている。国営テレビが8日に放送した約5分半の「ニュース解説」では、看板キャスターが「かつてわが国と日本の関係は強化されていた」と述べた上で、それを壊した黒幕は米国だと主張。「日本は北大西洋条約機構(NATO)が中ロに対抗するための極東の拠点となった。もはや米国の同盟国というより、操り人形だ」とこき下ろした。
 「日本は今も米国の占領下だ」「日本は独立した政策を取れる主権国家ではない」。国営テレビは6日の討論番組でも、下院議員の発言を紹介。ドキュメンタリー番組の放映強行に続き、畳み掛けるように日本バッシングを繰り広げた。
 ベラルーシは「欧州最後の独裁者」と呼ばれるルカシェンコ大統領が統治する。2020年大統領選での不正疑惑を巡る大規模な抗議デモを弾圧し、欧州連合(EU)などとの関係が悪化。その際も、今回の対日批判と同様の対外宣伝を強めた。22年に始まったウクライナ侵攻でロシアに協力したとして、国際社会から厳しい目が向けられる中、西側諸国への対決姿勢を続けている。(2024/09/11-07:06)

2024.09.11 07:06Nation

Belarus Continues Japan-Bashing after Detaining Japanese Man


Belarus, a Russian ally, has been criticizing Japan in an apparent move to justify its detention of a Japanese national living in the East European country on espionage charges.
   The detention of Masatoshi Nakanishi, a resident in the southeastern region of Gomel, by local authorities was unveiled Wednesday by a trailer for the Belarusian state-run broadcaster's program about suspected Japanese spy activities set to be aired the following day.
   The Japanese government asked via a diplomatic channel that the program not be broadcast, but the request was ignored.
   On Friday, the Belarusian Foreign Ministry summoned the Japanese ambassador and denounced alleged Japanese espionage activities in the former Soviet state. The ministry also reacted harshly to Tokyo's protest against the program.
   Belarus has since been persistently bashing Japan, designated as an unfriendly nation by Russia.

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