2024.06.20 20:11Nation

将棋の藤井、初の失冠 同い年伊藤七段に敗れる―叡王戦

 将棋の藤井聡太叡王(21)=竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖と合わせ八冠=に伊藤匠七段(21)が挑戦する第9期叡王戦5番勝負の最終局が20日、甲府市で指され、後手の伊藤七段が156手で勝ち、3勝2敗でタイトルを奪取した。伊藤七段は初戴冠。昨年10月、史上初の八冠制覇を果たした藤井は、23回目のタイトル戦で初の失冠となり、七冠に陥落した。
 藤井七冠は、2020年に史上最年少の17歳11カ月で初タイトルの棋聖を獲得。空前のスピードでタイトルを増やし、初戴冠から3年余で八冠独占を成し遂げた。
 その後も竜王、王将、棋王を無敗で防衛。先月には名人初防衛も決め、タイトル戦連覇記録を22に伸ばしたばかりだったが、八冠在位は約8カ月で途切れた。
 1996年2月に当時の「七冠」を制覇した羽生善治九段(53)は同年7月に棋聖を失い、六冠となった。
 東京都出身の伊藤・新叡王は、同い年の藤井七冠より4年遅れの20年にプロデビュー。着実に力を付け、昨年度の竜王戦、棋王戦の挑戦者となった。いずれもストレート負けを喫したが、3回目の挑戦で栄冠をつかんだ。
 この最終局は、「角換わり」という互いの得意戦法で正面から激突。中盤、藤井七冠が妙手を繰り出したが、伊藤叡王はこらえて反撃し、共に1分将棋に突入する激しい終盤戦を押し切った。
 伊藤叡王は終局後、藤井七冠と戦った全5局について「全体的に苦しい将棋が多かったので、運が良かった。一つ結果を出せて良かった」と振り返った。勝因については「苦しい将棋が多かったので分からない」と、「苦しい」を繰り返した。
 敗れた藤井七冠は「終盤でミスが出る将棋が多く、結果はやむを得ない」と総括。初の失冠は「時間の問題だと思っていたので、あまり気にせずにこれからも頑張っていきたい。まずは実力を付けることが一番大事」と笑顔も交えて語った。(2024/06/20-20:11)

2024.06.20 20:11Nation

Shogi Star Fujii Loses Major Title for 1st Time


Japanese shogi sensation Sota Fujii was beaten by his challenger for his "Eio" title Thursday, losing one of the eight major titles for the first time since he dominated them in October last year.
   Fujii, 21, gave up the Eio title in his 23rd title match in Kofu, Yamanashi Prefecture. The challenger, Takumi Ito, 21, won his first crown with three wins and two losses.
   In 2020, Fujii became the youngest shogi player to win a major title by grabbing the Kisei title at the age of 17 years and 11 months. He later dominated all eight major titles--Ryuo, Meijin, Oi, Eio, Oza, Kio, Osho and Kisei--in nearly three years.
   Fujii said Thursday's result is inevitable because he made many mistakes in the endgames.
   Referring to his first loss of a title, Fujii said that he had thought it was only a matter of time so he would do his best without worrying too much.

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