同性「事実婚」に法的保護 「婚姻に準じる関係」―不貞行為に賠償命令・東京高裁
同性パートナーと米国で結婚し、「事実婚」にあった30代女性が相手方の不貞行為で破局したとして、別れた相手方に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が4日、東京高裁であった。秋吉仁美裁判長は「同性同士でも、婚姻に準ずる関係から生じる法律上保護される利益を有する」と判断した上で、約110万円の賠償を命じた一審宇都宮地裁真岡支部判決を支持し、女性、相手方側双方の控訴を棄却した。
原告代理人によると、同性同士の「事実婚」に法的な保護価値を認めた高裁判決は初という。
秋吉裁判長は、2人の同居期間が7年に及び、結婚式を挙げたり、精子提供で子を持つ準備を進めたりしていたことを列挙。「単なる同居ではなく、男女の婚姻に準ずる関係にあった」と認定した。
判決は、同性婚に対する理解が広まりつつある社会情勢にも言及。別れた相手方は「法の定めがない単なるカップルにすぎない」などと主張したが、秋吉裁判長は「同性同士でも合意で貞操義務を負うことは許容される」と退けた。
一審は「憲法は同性婚を否定するとは解されず、実態があれば内縁関係に準じた法的保護が受けられる」と判断していた。
原告の女性は代理人を通じ、「実態は普通の結婚と変わらないと認められ、ほっとした」とのコメントを出した。代理人は「緩やかな前進と受け止めたい。保護の要件が例示され、他の同性カップルにも意義が大きい判決だ」と評価した。(2020/03/04-16:47)
Tokyo High Court Backs Legal Coverage for Same-Sex Partnership
Tokyo High Court said Wednesday that people of the same sex in de facto marriage should be entitled to the same legally protected benefits as those enjoyed by heterosexual couples in quasi-marriage.
The court adopted the view in its ruling on a case in which a woman in her 30s claimed that her relationship with a female partner had collapsed due to the partner's infidelity and demanded damages from the former partner. They had married in the United States.
The ruling was the first by a high court in Japan recognizing legal protection for a person in de facto marriage with a same-sex partner, according to the plaintiff's lawyer.
The high court upheld a lower court ruling that ordered the former partner to pay about 1.1 million yen in damages to the plaintiff.
In the September 2019 ruling, the Moka branch of Utsunomiya District Court said that Japan's Constitution cannot be interpreted as denying same-sex marriage and that same-sex people in quasi-marriage relationships can be given legal protection.
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