出生率、過去最低1.20 8年連続低下、東京は初の1割れ―人口減少幅は最大・厚労省
厚生労働省は5日、2023年の人口動態統計を公表した。1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す合計特殊出生率は1.20で、22年の1.26を下回り、過去最低を更新した。低下は8年連続。東京は0.99で、全国で初めて1を割り込んだ。
年間出生数は8年連続減の72万7277人で、同様に過去最少を更新。出生数から死亡数を引いた人口自然減は過去最大の84万8659人で、少子化と人口減少に歯止めがかからない現状が浮き彫りになった。
厚労省の担当者は「経済的な不安定さ、仕事と子育ての両立の難しさなど、さまざまな要因が複雑に絡み合っている」と背景を分析。コロナ禍の影響も少なからずあったとして、「少子化の進行は危機的な状況にある」との認識を示した。
都道府県別の出生率は沖縄の1.60が最も高く、宮崎と長崎が1.49で続いた。最低は東京で、次いで北海道1.06、宮城1.07だった。
年間出生数は前年から4万3482人減った。第2次ベビーブーム(1971~74年)以降、減少傾向が続いており、15年に一時増加したが、翌16年には100万人を割り込んだ。その後は19年に90万人、22年に80万人を下回り、70万人割れが目前に迫った。
晩婚・晩産化の傾向は変わらず、平均初婚年齢は男性が31.1歳、女性が29.7歳でいずれも前年と同じだった。第1子出生時の母親の平均年齢は31.0歳と2年ぶりに上昇した。
婚姻数は47万4717組で、前年比3万213組減少。一方、離婚数は18万3808組で、同4709組増加した。
死亡数は前年比6886人増加し、157万5936人だった。新型コロナに感染して死亡したと報告された人は3万8080人で、死亡総数に占める割合は2.4%だった。(2024/06/05-14:22)
Japan 2023 Fertility Rate Hits Record Low of 1.20
Japan's total fertility rate fell to a record low of 1.20 in 2023 from 1.26 in 2022, down for the eighth straight year, the health ministry said Wednesday.
In Tokyo, the total fertility rate, or the average number of children a woman is expected to have in her lifetime, stood at 0.99, falling below 1 for the first time in the country.
The annual number of babies born in the country in 2023 fell by 43,482 to a record low of 727,277, also down for the eighth consecutive year, and the natural population decline, or the number of deaths minus that of births, came to a record 848,659, highlighting the continued decline in the country's birthrate and population.
The situation reflects a "complex mix of various factors, such as economic instability and difficulties in balancing work and child-rearing," a ministry official said, adding that the effects of the COVID-19 pandemic were also seen. "The declining birthrate is at a critical level," the official noted.
By prefecture, the total fertility rate was highest in Okinawa at 1.60, followed by 1.49 each in Miyazaki and Nagasaki. The three lowest figures were 0.99 in Tokyo, 1.06 in Hokkaido and 1.07 in Miyagi.
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