万博前、高まる「工場見学」熱 会場に出展、現地へ誘客も
2025年大阪・関西万博を前に、ものづくり中小企業の集まる関西では、一般の工場見学を地域で受け入れる活動「オープンファクトリー」の熱が高まっている。高い技術力を国内外へ広める好機とすべく、企業などが万博会場で出展機会を設けるほか、海外の来場者を工場に呼び込む企画も進む。
大阪市都島区の住宅街にある「三和歯車」本社工場は10月末、応募があった7人の見学者を受け入れた。社員が旋盤で削り出された歯車を手に取り、「何でも機械でできるわけじゃないんですよ」との説明に沿って、ハンマーによる手作業で微細な調整を加えていく。来場者は「すごい」と目を輝かせた。
大阪府内10市などの中小83社が参加した関西最大級のイベント「FactorISM(ファクトリズム)」の一幕だ。各社の工場見学やものづくり体験のほか、エリアや業界の垣根を越えたトークセッションやスタンプラリーなども行われた。
イベント自体を万博会場以外の「サテライト会場」に見立てる構想もある中、関西では今秋14カ所でこうした動きがあり、年々広がりを見せる。
万博会場内でのPR計画も進む。大阪府・市が設置する「大阪ヘルスケアパビリオン」に、同府八尾市は自治体として唯一参加。オープンファクトリーをテーマに出展する。金属加工やゴム製造など異業種13社が技術とアイデアを持ち寄りながら、1週間限定の展示を行う予定だ。市担当者は「共創する過程自体も意義がある。一過性ではないものを生み出したい」と意気込む。
近畿経済産業局は管内自治体と連携し、オープンファクトリーを万博の波及効果を広げる目玉と位置付ける。半年に及ぶ会期中、ビジネス客を工場に誘引するツアーを企画しており、信谷和重局長は「新たな出会いがイノベーションを生み出す」と期待を寄せる。(2023/12/02-13:32)
Factory Tours on Rise around Osaka Ahead of 2025 Expo
There is growing momentum in Osaka and nearby areas for factory tours open to the general public, ahead of the 2025 World Exposition in the biggest city in the Kansai western Japan region.
The so-called open factory initiatives are viewed as opportunities for Kansai, home to many small manufacturers, to promote its advanced technologies around the country and abroad.
There are also efforts to showcase makers' technologies at the Osaka Expo and draw foreign visitors to factories.
In late October, Sanwa Gear Co. accepted seven applicants for a tour of its main factory in Osaka's Miyakojima Ward.
During the tour, an employee used a hammer to make adjustments manually to a gear cut out with a lathe, explaining that "not everything can be done by machine." The demonstration met with awe from the visitors.
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