核頼らない安保体制を 湯崎広島知事、締約国会議で訴え
【ニューヨーク時事】核兵器禁止条約の第2回締約国会議は28日、ニューヨークの国連本部で2日目の討論を行い、広島県の湯崎英彦知事がパネリストとして登壇した。同氏は「核廃絶の実現には、核抑止力に頼らない新たな安全保障体制の構築が必要だ」と訴えた。
「核兵器禁止を支えるためにできること」と題されたパネル討論に出席した湯崎氏は「核の脅しで相手の行動を変えられるというのは思い込みだ」と断言。新たな安保体制追求に共に取り組むよう、各国に協力を求めた。
一方で湯崎氏には、唯一の戦争被爆国である日本が「なぜ核廃絶を唱えながら、核抑止政策を支持するのか」(赤道ギニア)との質問も投げ掛けられた。同氏は「われわれも頭を悩ませている」と吐露。その上で「日本の安保体制が米国に依存しているということだろう」と回答した。日本は核保有国と同様、核禁条約に加盟しておらず、オブザーバー参加も見送っている。
この日は国連本部前で、核廃絶を訴える集会も開催された。国内外で被爆の実相を伝える「高校生平和大使」の安野美乃里さん(17)=長崎東高校2年、尾崎心泉さん(16)=広島市のAICJ高校1年=も参加。「憎み合い、核の威嚇が行われているのが今日の世界だ。人々の痛みを理解し、持続可能な平和のため行動することが大切だ」と英語で呼び掛けた。(2023/11/29-13:30)
Hiroshima Governor Seeks Security without Nuclear Deterrence
Hiroshima Governor Hidehiko Yuzaki on Tuesday called for the establishment of alternative security systems that do not rely on nuclear deterrence, in order to realize a world without nuclear weapons.
Yuzaki made the remark as a panelist in a panel discussion titled "What can be done to uphold the prohibition on nuclear weapons?" during the second meeting of parties to the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons. The five-day conference at the U.N. headquarters in New York marked its second day on Tuesday.
Asking for global cooperation to pursue the new security systems, the governor of the western Japan prefecture said that the "very idea that nuclear weapons can intimidate an opponent's action is also an assumption."
Yuzaki blasted the idea as "only a fictional belief."
The city of Hiroshima was struck by the U.S. atomic bombing Aug. 6, 1945, toward the end of World War II, three days before the atomic bombing of the city of Nagasaki.
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