保有国債、含み損10.5兆円 金利上昇で過去最大―日銀中間決算
日銀が28日発表した2023年9月中間決算で、保有する国債の含み損が過去最大の10兆5000億円となった。大規模金融緩和策の一環として実施している長短金利操作の運用柔軟化を受け、長期金利が上昇(債券価格は下落)し、3月末の1571億円から急拡大した。
日銀は国債の満期保有を前提とした会計処理を採用しているため、含み損は決算に反映されない。含み損が拡大しても「政策運営能力に支障が生じることはない」(植田和男総裁)と説明する。ただ、日銀の財務状況への不安が高まれば、債券・為替市場に影響を及ぼす恐れもある。野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「巨額の含み損の発生は、金融政策や通貨の信頼性を損ねるリスクを抱えている」と指摘する。
日銀は7月の金融政策決定会合で長期金利の変動許容幅の上限を0.5%から事実上1%に引き上げた。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは3月末時点の0.3%台前半から9月末には0.7%台後半に上昇。保有国債の時価が簿価を下回り、評価損が拡大した。9月末時点の国債保有残高は前年同期比7.6%増の586兆8781億円と過去最大を更新した。(2023/11/28-19:44)
BOJ's Latent Loss on JGBs Swells to 10.5 T. Yen
The Bank of Japan said Tuesday that unrealized loss on its holdings of Japanese government bonds ballooned to 10.5 trillion yen at the end of September from 157.1 billion yen six months before.
The surge in the latent loss stemmed from a rise in long-term JGB yields as a result of the central bank tweaking the yield curve control program being implemented as part of its ultraeasy monetary policy. Higher yields mean a drop in market prices of JGBs.
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