上海・武漢便で水際対策強化 指定感染症の検討も―新型肺炎で厚労省
新型コロナウイルスによる肺炎患者の拡大を受け、厚生労働省は水際対策を強化する。感染者が多発する中国・武漢市に加え、同市に比較的近い大都市の上海市からの航空機も対象に、体調不良の申告を求めるカードを近く乗客に配布。訪日客が増える24日からの春節(旧正月)連休を控え、警戒を強めている。
同省によると、上海便では、体調不良の人に自己申告するよう促す健康カードを配布。武漢便はこれに加え、発熱などの症状の有無や連絡先を記載する質問票を配り、検疫時に回収する。週内にも配布を始める見通し。
武漢市からは週に計38便が成田、関西、中部、福岡空港に到着しており、同省は乗客を約5700人と推計する。一方、上海便は全国の空港で週400~500便に上る。乗客数は武漢の10倍以上とみられ、春節期間中はさらに増えると予想される。
今回の肺炎はまだ法令上の位置付けがなく、仮に国内で感染が広がっても入院などの強制措置は取れない。感染症法は、1~3類に未分類の感染症を政令で「指定感染症」に指定できると規定。指定されれば、危険性が高い2類の中東呼吸器症候群(MERS)や重症急性呼吸器症候群(SARS)などと同様に、感染者の強制入院や就業制限が可能になる。
同省担当者は今回の肺炎について、「現時点では死者数が少なく、毒性は低いとみている」として、指定の具体的な検討には入っていないと説明する。ただ、加藤勝信厚労相は21日の閣議後の記者会見で、「世界保健機関(WHO)の緊急理事会での議論をしっかり見極めた上で判断していく」と述べ、WHOの判断によっては指定の検討を進める考えを示した。(2020/01/22-07:08)
Japan to Strengthen Border Controls over New Coronavirus
Japan's health ministry will strengthen border controls in the wake of the spread of a new coronavirus that started in central China, officials said.
The ministry will strengthen its vigilance on visitors from Wuhan, a Chinese city where the virus originated, and Shanghai as the Lunar New Year holiday starts in China Friday, the peak travel season in the country.
According to the ministry, health cards urging passengers in bad shape to report this voluntarily will be distributed during flights from Shanghai.
For flights from Wuhan, the ministry will distribute questionnaires asking passengers for contact details and whether they have symptoms such as fevers, and collect the questionnaires during quarantine.
The ministry is expected to start the measures as early as this week.
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