カルト規制法議論も　自民・遠藤総務会長インタビュー

　自民党の遠藤利明総務会長は９日、時事通信のインタビューに応じ、党が世界平和統一家庭連合（旧統一教会）との「関係を断つ」とする中、フランスを参考としたカルト規制法の議論の必要性に言及した。主なやりとりは次の通り。
　―岸田政権の１年をどう評価するか。
　参院選を控え前半は安全運転に徹してきた。安全保障や物価高は日本だけの課題ではないので、いかに欧米諸国等と連携をうまく取っていくかだ。
　―旧統一教会との「決別」は可能か。
　今回は悪徳商法などに関与している宗教団体と決別する絶好の機会だ。（点検結果公表で）当面の山を越えた。
　―カルト規制法のような法整備も一つの手だてではないか。
　カルトの定義がなかなか難しい。これからの検討材料だ。欧米と違う宗教の体系を取っている日本でえり分けができるのか。でも議論はした方がいい。
　―故安倍晋三元首相の調査の必要性は。
　本人が亡くなっており、どうやって調べるのか。党全体で決別するということでいいのではないか。
　―内閣支持率が下落傾向にある。
　あまり一喜一憂すべきではない。国民の声を意識しすぎると思い切った政策ができない。（衆院選と参院選の）二つの選挙を終えた後なので、なすべきことをしっかりと進めるべきだ。
　―岸田文雄首相は世論を気にしているか。
　最近は少し守りに入っているのか、言葉が役人ぽくなっている。分かりやすい言葉で国民に説明することが大事だ。
　―岸田政権で憲法改正に取り組むべきか。
　まずは例えば（党の改憲４項目の）「緊急事態条項」創設など、７、８割方が納得できるものから手掛けてもいいのではないか。首相もそういう認識だ。
　―衆院の小選挙区定数を「１０増１０減」する法案は方針通り臨時国会に提出するのか。
　臨時国会に提出して進めることになる。いろんな意見があるが、今これをひっくり返すべきではない。まず成立させ、その上で具体的な作業をすべきだ。
　―望ましい選挙制度の在り方は。
　小選挙区制よりも中選挙区制や大選挙区制が合理的だ。日本は土地と人間がくっついている。それを切り離す小選挙区制には反対だ。（2022/09/11-07:05）

Toshiaki Endo, who chairs the General Council of Japan's ruling Liberal Democratic Party, suggested the need for debate over possible legislation aimed at restricting the activities of cults, in a recent interview with Jiji Press.
   The remark came at a time when the LDP is seeking to end its ties with the controversial religious group known as the Unification Church.
   Asked in the interview about such legislation, possibly drawing on a similar law in France, Endo said, "It would be hard to define what cults are."
   "It will be a matter of consideration in the future," he continued, while questioning whether cults can be distinguished from other groups in Japan, where religious systems take different forms from the United States and Europe. "But it would be best to have discussions," he stated.
   On whether the LDP can separate itself from the Unification Church, Endo said, "Now is the perfect time to make a clean break with religious groups involved in malicious marketing and other problematic practices."