「言いようのない、いら立ち」 拉致問題、進展見えず―横田早紀江さん・日朝会談20年
北朝鮮が日本人の拉致を認めた2002年の日朝首脳会談から17日で20年を迎える。蓮池薫さん(64)ら拉致被害者5人が同年10月に帰国して以来、具体的な進展が見えない状況が続く中、横田めぐみさん=拉致当時(13)=の母早紀江さん(86)が6日、川崎市内で報道各社の取材に応じた。拉致問題が解決しない現状に「言いようのない、いら立ちが多い」と心境を明かした。
めぐみさんは1977年11月、新潟市の自宅そばで北朝鮮に拉致された。25年後に実現した日朝首脳会談で、北朝鮮はめぐみさんの「死亡」を伝えたが、早紀江さんは記者会見で娘の生存を訴えた。「何か言ってあげないと、子どもたちに申し訳ないと思った」と振り返った。
進展が見えないまま、被害者家族の高齢化は進み、20年6月には長年連れ添った夫の滋さんが87歳で、21年12月には拉致被害者の田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄で家族会前代表の飯塚繁雄さんが83歳で亡くなった。早紀江さんは「希望を持って待っていたのに本当に無残な話。本当にむなしい思いをしている」と憤った。
一方、14年3月にはモンゴルでめぐみさんの娘キム・ウンギョンさんと横田さん夫妻の面会が実現した。早紀江さんは「主人にとってもたった一つの大きな喜びだった。それだけはかなえてあげることができて良かった」と話した。
以前ほど声が通らず、早く歩けないと体調不安を訴える早紀江さん。それでも「めぐみちゃんを助けてあげるまでは生きて、日本の土を踏ませてあげなきゃいけない」と強調する。「必ず元気でいてください」と娘を気遣った。(2022/09/06-20:49)
Mother of Japanese Abductee Frustrated over Lack of Progress
Sakie Yokota, mother of Megumi Yokota, who was abducted by North Korea in 1977, has expressed frustration over the lack of progress in bringing back her daughter and other kidnap victims two decades after a historic summit between Japan and North Korea.
"I have a lot of frustration that I cannot put into words," the 86-year-old mother told reporters in Kawasaki, Kanagawa Prefecture, eastern Japan, on Tuesday, ahead of the 20th anniversary of the summit between then Japanese Prime Minister Junichiro Koizumi and then North Korean leader Kim Jong Il in the North Korean capital of Pyongyang on Sept. 17, 2002.
At the meeting, the North Korean side admitted to abducting Japanese nationals. Then, five abductees, including Kaoru Hasuike, were returned to Japan in October the same year, but no more Japanese abduction victims have been brought back home since then.
Megumi was abducted near her home in the city of Niigata, central Japan, in November 1977 when she was 13. The North Korean side said at the 2002 summit that she had died, but Sakie appealed for her survival at a press conference at the time.
"I thought I would feel bad for the kids if I didn't say anything," Sakie recalled.
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