盗難仏像の所有権主張 長崎・観音寺側が初出廷―韓国高裁
【大田(韓国中部)時事】長崎県対馬市の観音寺から2012年に韓国人窃盗団が盗んで韓国に持ち込んだ県指定文化財の仏像「観世音菩薩坐像」をめぐり、韓国中部・大田高裁で15日開かれた裁判に、観音寺の住職田中節竜さん(46)が初めて出廷した。田中さんは「所有権はわれわれにある」として、一日も早い返還を訴えた。
仏像は韓国政府が保管している。日本政府は引き渡しを求めてきたが、韓国中部・瑞山の浮石寺が、14世紀に日本人主体の海賊「倭寇」によって持ち去られた可能性が高いと所有権を主張して提訴。大田地裁は17年1月、浮石寺の言い分を認める判決を出し、被告の韓国政府が控訴していた。
田中さんはこの日、仏像について「檀家(だんか)の心のよりどころだった」と説明。「1953年に観音寺が宗教法人化して以降、明確な意思を持って所有し、日本の民法でも韓国の民法でも取得時効が成立している」と強調した。さらに、仏像は16世紀に観音寺を創建した僧侶が朝鮮半島に渡って正当に譲り受け、持ち帰ったと言い伝えられていると訴えた。
これに対し浮石寺側は、16世紀に対馬に持ち込まれた経緯が「適法だったという証拠があるのか」と疑問を呈した。(2022/06/15-16:59)
Japanese Abbot Appeals for Return of Stolen Statue at S. Korean Court
The abbot of a Japanese temple appeared in a court in South Korea on Wednesday, appealing for the early return of a Buddhist statue stolen by a South Korean theft group in 2012.
At Daejeon High Court, the abbot, Setsuryo Tanaka, 46, claimed that the Buddhist statue belongs to the temple in Tsushima, Nagasaki Prefecture.
The statue, currently held by the South Korean government, is a cultural property designated by the southwestern Japan prefecture. The Japanese government has been demanding the return of the statue.
Meanwhile, a South Korean temple has filed a lawsuit against the South Korean government, claiming its ownership of the statue. The temple argues that it is highly likely that the statue was taken by Japanese pirates in the 14th century.
In January 2017, Daejeon District Court accepted the South Korean temple's claim. The South Korean government has appealed the ruling to the high court.
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