「滋さん、まだいるような」 死去2年で早紀江さん
北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父、滋さんが87歳で死去してから5日で2年となる。妻の早紀江さん(86)は命日を前に川崎市内で報道各社の取材に応じ、「本当に寂しいけれど、(滋さんが)まだいるような感じがする」と心境を明かした。
滋さんは1997年に全国の拉致被害者家族らと「家族会」を結成。初代代表を務め、早期救出を求める講演や署名活動に奔走した。早紀江さんは「お酒をよく飲んだことや、走るように歩いて行くのを後ろから追い掛けたこと。いろいろなことを限りなく思い出す」と振り返った。
自宅ではいつも横に並び、食事を共にしてきた。今でもふとした時に「それでね」と滋さんに話し掛けそうになるという。「本当にいなくなっちゃったんだなと思うとほろっとして、写真を見ながら話し掛けたりしている」と寂しげにつぶやいた。先月17日には京都府に住む兄が亡くなったと明かし、「誰だって順番にいなくなるが、やはり寂しい」と語った。
早紀江さんは自宅に飾った滋さんの写真に「おはよう」と毎朝話し掛け、ときどき花や滋さんが好きだったお酒を供えているという。「言いたくないような年月がたっている。本当にこれでいいのだろうか」。拉致問題解決への進展が見えない現状に、焦りを募らせている。(2022/06/05-07:20)
Abductee Megumi's Mother Still Feels Presence of Late Husband
Sakie Yokota, mother of Megumi, who was abducted by North Korea in 1977, said Saturday that she still feels the presence of her husband, Shigeru, who died two years ago.
"I really miss him, but I feel like he is still around me," Sakie, 86, told reporters on the day before the second anniversary of Shigeru's death.
Shigeru, who died at 87, established in 1997 a group of relatives of Japanese nationals abducted by North Korea and served as its first leader.
He devoted himself to holding lectures and running signature campaigns in order to realize an early return of his daughter, who was 13 when kidnapped, and other abductees.
"I just keep remembering our memories endlessly, such as us drinking together and me running after him, who walked as if he were running," Sakie said.
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