旅先もペットと一緒 ホテルや旅客機で新サービス
ペット同伴の旅行に対応する新たなサービスが登場している。コロナ禍を機にペットを飼い始める人が増加傾向にあるが、飼い主にとっては遠出しづらくなるのが悩みの種だ。旅行業界はこれを商機と捉え、業績回復の切り札の一つにしようと知恵を絞る。
ペットを旅客機に載せる場合、一般的に貨物室に預ける必要があり、不安を感じる飼い主も少なくない。航空会社スターフライヤーは3月下旬、小型の猫や犬を専用ケージに入れて客席に持ち込めるサービスを羽田―北九州で開始した。マナーウエア(ペット用おむつ)を着用してもらい、清掃を徹底するなど衛生面に配慮。利用状況を見極めながら、他路線への拡大を検討する。
マナーウエアを提供するユニ・チャームはスターフライヤーや旅行会社ハッピートラベル(福岡市)と共同し、2泊3日で愛犬を連れて九州の名所を巡る東京発のツアーを5月末に実施する。ユニ・チャームの調査によると、愛犬との遠出をためらっている飼い主は全体の4割に上る。同社幹部は「飲食店や娯楽施設など旅行以外にも対象を広げたい」と意気込む。
ホテルを運営する住友不動産ヴィラフォンテーヌ(東京)は2月下旬、愛犬との宿泊に特化したホテル「inumo(イヌモ)」を東京都港区の芝公園付近で開業した。犬と一緒に入れるレストランやドッグランを設置し、ペット用トイレも客室内に完備。担当者は「大型連休に向けて予約が増えてきた。結婚式などのために愛犬を連れて東京に来る利用者が多い」と話す。
経済産業省の商業動態統計によると、ペットや関連商品の販売額はコロナ禍が始まった2020年に前年比8.2%増となり、21年も増加傾向が続いた。同省経済解析室は「癒やしを求めてペットを飼育する人が増えた」と分析。関連するサービスはさらに広がる可能性がある。(2022/05/03-07:15)
Japan Travel Industry Offering Services for Trips with Pets
Japan's travel industry is offering new services that allow customers to take their pets with them on holiday.
While the number of people keeping pets has been rising amid the COVID-19 pandemic, many pet owners find it difficult to take trips far from home due to their pets.
Viewing the dilemma as a business opportunity, the industry has come up with ideas, hoping that new services will help the industry achieve a business turnaround.
As pets usually need to be kept inside the cargo hold during flights, many pet owners are anxious about air travel with their pets.
In late March, Japanese airline Star Flyer launched a new service that allows passengers to take small dogs and cats in cages with them into the aircraft cabin.
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