観光船、傾斜した海底に 知床沖水深120メートル付近―船内捜索は難航、事故1週間
北海道・知床半島沖で遭難した観光船「KAZU I(カズワン)」は、水深約115~120メートル付近の傾斜した海底に沈んでいるとみられることが30日、海上保安庁の調査で分かった。第1管区海上保安本部(小樽市)や海上自衛隊は船内に乗客らが取り残されている可能性があるとして、水中カメラを使って確認作業を進めた。
乗客乗員26人が乗った観光船の遭難事故は30日で発生から1週間。これまでに14人が海上などで発見され、いずれも死亡が確認された。依然として12人の行方が分かっておらず、同本部などが捜索を続けている。
同本部は30日、東京都葛飾区の男性(35)と北区の男性(33)の2人の身元を公表した。家族によると、葛飾区の男性は死亡が確認された女児(3)の父。14人のうち、これで12人の身元が公表された。
葛飾区の男性は28日午後6時13分ごろ、知床岬灯台の南南東約23キロ、北区の男性は同日午後4時半ごろ、南南東約24キロの海域でそれぞれ見つかった。
同本部は、測量船「天洋」が29日に実施した調査結果を解析した画像も公表した。それによると、カズワンが見つかったのは水深115~120メートル付近の傾斜した海底で、斜面に沿った姿勢でとどまっていた。船体の破損状況などは不明だが、近くには10メートルを超えるような大きな凹凸はないとみられる。
同本部は30日、船内を捜索するため、海自と協力して水中カメラを投入した。カズワンが沈む海底付近は太陽光が届かず、ライトを点灯しても視界は1~2メートル程度という。(2022/04/30-23:08)
Search Conducted inside Sunken Boat off Hokkaido
A search using an underwater camera inside the sunken Kazu I sightseeing tour boat was conducted Saturday as 12 people remained missing a week after the vessel disappeared.
The boat sank off the Shiretoko Peninsula in Hokkaido, northernmost Japan, after leaving the town of Shari on the morning of April 23 for a sightseeing tour. Fourteen of the 26 people on board have been found and confirmed dead.
On Friday, the boat was found on a slope on the seabed near the peninsula at a depth of about 115 to 120 meters, where visibility is only 1 to 2 meters.
The Japan Coast Guard's 1st regional headquarters, based in the Hokkaido city of Otaru, conducted the underwater search in cooperation with the Maritime Self-Defense Force.
Divers at the coast guard's Special Rescue Team can reach a depth of only up to 60 meters. Thus, specially trained divers in the private sector may be asked to participate.
最新ニュース
-
イスラエルとハマス、ガザ停戦で合意=19日発効、戦闘6週間停止―1年3カ月で死者4.6万人
-
円上昇、1カ月ぶり155円台=東京市場
-
中国共産党「最も危険な敵」=「世界の利益」と対話意欲―次期米国務長官候補
-
解凍もできるカッティングボード=ラドンナ
-
区立中教諭、無罪を主張=江戸川男性殺害―東京地裁
写真特集
-
【高校通算140本塁打の強打者】佐々木麟太郎
-
【駅伝】第101回箱根駅伝〔2025〕
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕