2022.02.28 07:06Business

変革へ正念場 みずほ、大規模障害から1年

 みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ銀行で、大規模なシステム障害が発生して28日で1年。この間も顧客に影響が及んだトラブルが相次ぎ、金融庁から2度にわたり業務改善命令を受けた。みずほは経営体制を刷新し、問題の根源と指摘された企業風土を変革できるか、正念場を迎えている。
 「内向きの論理ではなく、立場や制約を乗り越え、お客さまのために何ができるか考えて行動に移そう」。1日に就任した木原正裕みずほFG社長は社員にこう呼び掛けた。木原氏は現場社員らと少人数でのミーティングを重ね、風通しのよい組織への転換を目指す。
 みずほ銀では2002年と11年にも大規模障害が発生。巨費を投じて19年に現在の基幹システムを稼働させた。しかし、人員削減など構造改革を急いだ結果、システム部門は疲弊。業務量に応じて適正に人員を配置せず、特定の社員に業務を任せる属人的な運営が続けられ、危機対応能力の低下を招いた。
 過去の大規模障害を知る幹部は「経営陣はみずほにとってシステムが『鬼門』だとの認識をもっと共有しなければいけなかった」と嘆く。他の幹部も「自分の担当の枠を超え、(問題があれば)口出ししていく必要があった」と悔やんだ。
 みずほ銀では、今月にも現金自動預払機(ATM)が一時利用できなくなる障害が発生した。顧客への影響を長引かせないため、早期に稼働を停止し修復させるなど変化の兆しは見える。失った顧客の信頼を取り戻すことができるか。「これからが始まりだ」(金融庁幹部)と周囲の視線は厳しく、変革の着実な実行が求められている。(2022/02/28-07:06)

2022.02.28 07:06Business

Mizuho Transformation in Do-or-Die Moment 1 Yr after Glitch


Mizuho Bank, which has marked one year since a massive system failure, is at a critical point in its efforts to transform its corporate culture, viewed as the root cause of the problem.
   The core unit of Mizuho Financial Group Inc. has experienced many glitches since the failure on Feb. 28, 2021, which caused many cash cards and bankbooks to be stuck inside automated teller machines.

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