岸田首相、ロシア大統領に外交努力要請 ウクライナ危機、対話継続
岸田文雄首相は17日夜、ロシアのプーチン大統領と約25分間電話会談した。同国によるウクライナ侵攻の懸念が強まる中、首相は「力による現状変更ではなく、外交交渉により関係国が受け入れられる解決方法を追求すべきだ」と外交的努力の重要性を強調。両首脳は対話を続けることで一致した。
両首脳の電話会談は昨年10月以来2度目で、日本側が呼び掛けた。首相はウクライナ情勢について「重大な懸念を持って注視している」と表明。プーチン氏はロシア側の立場を説明したという。林芳正外相が同席した。
首相はこの後、記者団に「緊張緩和に向けた粘り強い外交努力を続けたい。先進7カ国(G7)をはじめとする国際社会と連携し、実際の状況に応じて適切に対応したい」と語った。
会談では、北方領土問題を含む日ロ平和条約締結など2国間関係についても意見交換。首相は記者団に「日ロ関係を進展させることは重要ということでは一致した」と説明した。
これに先立つ自民党岸田派会合で、首相は「何が起こっても不思議はない緊張感の中にある。力による現状変更を許すことはアジアにも影響が及ぶ」と危機感を示した。
◇邦人保護にチャーター機
17日夜の記者会見では「近隣国でチャーター機の手配を行うなど邦人保護に全力を挙げる」と強調した。(2022/02/17-23:34)
Kishida Calls on Putin to Make Diplomatic Efforts over Ukraine
Japanese Prime Minister Fumio Kishida held telephone talks with Russian President Vladimir Putin on Thursday, calling on the president to seek a solution to the Ukrainian situation through diplomacy.
During the 25-minute talks, Kishida also urged Putin to avoid trying to change the status quo by force.
The Japanese and Russian leaders had talks over the phone for the second time since Kishida took office last year. Their previous talks took place in October.
In the day's talks, Kishida and Putin agreed to continue negotiations on a World War II peace treaty between their countries. The negotiations cover a territorial row over four Russian-held islands that Japan calls its Northern Territories.
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