年内の閣議決定で調整 自衛隊の中東派遣―政府
政府は中東でのシーレーン(海上交通路)の安全確保に向けた自衛隊派遣について、年内の閣議決定を目指し調整に入った。米国主導の有志連合が来年1月にも本格始動するのを踏まえ、日本も中東海域での情報収集を急ぐ必要があると判断した。ただ、与党内には根強い慎重論もあり、閣議決定がずれ込む可能性もある。
法律上は、防衛相の命令で派遣が可能だが、閣議決定を踏むことで、丁寧な手続きをアピールするのが狙い。派遣決定後、安倍晋三首相らが関係国に日本の取り組みを説明する方針だ。
政府は防衛省設置法の「調査・研究」に基づき、新たに海上自衛隊の護衛艦1隻を派遣。ソマリア沖アデン湾で海賊対処に当たっている哨戒機1機も活用する考えだ。閣議決定後、哨戒機は速やかに任務に当たるほか、海自艦は年明けに日本を出発することを想定している。
活動海域はオマーン湾、アラビア海北部、イエメン沖バベルマンデブ海峡東側のいずれも公海とする。
政府は11月、自民、公明両党に対し、年内に党内手続きを終えるよう要請した。公明党幹部は2日、「かなりのところまで来ている」と述べ、近く党内の了承手続きに入る考えを示唆した。しかし、与党内には「目的や期間が曖昧」などの慎重意見があり、自民党国防族の1人は「派遣は拙速だ」として反対姿勢を崩していない。与党内の手続きが順調に進むかどうかは不透明だ。(2019/12/02-16:23)
Yr-End Govt Approval Eyed for Japan SDF Middle East Mission
The Japanese government is making arrangements to adopt by year-end a mission to dispatch the Self-Defense Forces for securing sea lane safety in the Middle East, officials have said.
With a U.S.-led coalition set to start full safeguarding activities in the Strait of Hormuz and elsewhere as early as January next year, Tokyo sees a need for gathering intelligence swiftly in Middle East waters.
But cabinet approval for such an SDF mission may be delayed, as there are some cautious views in the ruling bloc of the Liberal Democratic Party and Komeito.
Legally speaking, an order by the defense minister is enough for an SDF dispatch. The government, however, will take a careful approach and put the matter to a cabinet meeting, according to the officials.
After the dispatch is decided, Prime Minister Shinzo Abe is expected to give explanations to related countries over Japan's activities.
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