未把握の患者、多数か 都会議「災害レベル」―子ども感染も懸念
東京都は20日、新型コロナウイルスのモニタリング会議を開いた。専門家は感染状況を「災害レベル」とした上で「制御不能な状況が続けば、医療提供体制の限界を超える」と警告。検査が遅れ、陽性率が上昇していることから、行政が未把握の感染者が多数いる可能性を指摘した。
7日間平均の新規感染者は、18日現在で4630.6人と3週連続で過去最多を更新。重症患者は275人で確保病床の7割が埋まっている。自宅療養者は2万2226人と1週間で約3000人増加し、30~70代の5人が亡くなった。
PCR検査などの陽性率は1週間前から1.5ポイント上昇し、24.0%。都は最大で1日当たり9万7000件の検査能力があるとしているが、現状は1万3000人台にとどまる。都医師会の猪口正孝副会長は「検査が必要な人に迅速に対応できていない恐れがあり、把握されていない多数の感染者が存在する可能性がある」と述べ、体制強化を訴えた。
国立国際医療研究センターの大曲貴夫氏は、医療が深刻な機能不全を起こしているとして「救える命も救えなくなる」と強調。感染の中心は依然20~30代だが、10代以下の子どもや65歳以上の高齢者でも感染が急増しており、懸念材料に挙げた。
人出は感染者減少につながるレベルまで抑えられておらず、小池百合子知事は外出自粛を改めて要請。「やむを得ない場合でも頻度や人数、時間を半減していただきたい」と話した。(2021/08/20-19:24)
Experts Warn of Many Undetected COVID-19 Cases in Tokyo
The COVID-19 infection situation in Tokyo is at a disaster level, experts said Friday, warning it is possible that there are many cases that have not been detected.
Medical care systems in the Japanese capital will collapse if infections remain out of control, the experts said at a metropolitan government meeting to monitor the COVID-19 situation.
The seven-day average of new infection cases in Tokyo stood at 4,630.6 as of Wednesday, marking a record high for the third straight week.
The number of severely ill COVID-19 patients came to 275, occupying about 70 pct of the secured hospital beds.
In the past week, the number of patients staying at home rose by about 3,000 to 22,226. Five patients, in their 30s to 70s, died at home.
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