根岸英一さん死去 有機合成でノーベル賞、85歳
医薬品や液晶ディスプレーなどに使われる有機化合物を容易に合成する方法を開発し、2010年にノーベル化学賞を受賞した根岸英一(ねぎし・えいいち)米パデュー大特別教授が現地時間6日、インディアナ州インディアナポリスで死去した。85歳だった。同大が発表した。
1958年に東京大工学部を卒業し、総合化学メーカー「帝人」に入社。60年に休職して米ペンシルベニア大に留学、博士号を取得した。その後帝人を退社してパデュー大博士研究員になり、79年に同大教授となった。
2種類の有機化合物を結び付けて新たな化合物を合成する際、有機化合物の骨格である炭素同士を結び付けるのは難しく、触媒を使った「クロスカップリング」が編み出された。
根岸さんは77年、パラジウムを触媒とし、有機亜鉛化合物を用いる「根岸カップリング」を開発。幅広い物質に使える手法で合成を容易にした。ノーベル化学賞は、有機ホウ素化合物を使い合成する方法を開発した鈴木章・北海道大名誉教授(90)らと共同受賞した。(2021/06/12-01:37)
Japanese Nobel Winner Negishi Dies at 85 in U.S.
Japanese scientist Eiichi Negishi, a winner of the 2010 Nobel Prize in Chemistry, died in Indianapolis, Indiana, on Sunday, Purdue University has said. He was 85.
Negishi, who was distinguished professor at the U.S. university, shared the prize with scientists Akira Suzuki of Japan and Richard Heck of the United States.
The three won the prize for developing so-called palladium-catalyzed cross couplings, which make it far easier to create complex organic compounds, such as for pharmaceuticals and electronic products including liquid crystal displays.
Negishi graduated from the University of Tokyo in 1958 and joined Japanese chemical maker Teijin Ltd. .
He took a leave of absence from the company to study at the University of Pennsylvania, where he earned a doctor's degree.
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