紙の手帳、脳活動高まる タブレットやスマホに比べ―予定思い出す実験・東大など
東京大とNTTデータ経営研究所(東京都千代田区)の研究チームは19日、紙の手帳に手書きで予定を書き留めた場合と、タブレットに専用ペンで書いたり、スマートフォンの画面に入力したりした場合とで、記憶力や脳活動に違いがあるか調べた実験の成果を発表した。記憶の正確さに差はなかったが、紙の手帳の方が思い出す際の脳活動が高かった。
東大の酒井邦嘉教授は「手帳の方が紙に文字を書いた位置や手の触感など、関連付けて記憶することが多いためだと考えられる」と説明。「電子機器はかさばらず、検索などが便利だが、紙の手帳やノートの方が思考や創造的な発想に役立つと思う。使い分けるのが良い」と話した。
実験では学生や社会人の男女48人(18~29歳)を手帳とタブレット、スマホの3グループに分けた。会話文から2カ月分の予定を読み取って書いたり入力したりしてもらい、1時間後に脳活動を機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で測定しながら、予定に関する問題に答えてもらった。その結果、正答率は6割程度で差がなかったが、手帳グループはタブレットやスマホのグループに比べ、脳で記憶や言語の処理を担う部分の活動が高くなった。
実験は日本能率協会マネジメントセンター(東京都中央区)との共同研究で、論文は国際科学誌「フロンティアーズ・イン・ビヘイビアラル・ニューロサイエンス」に掲載される。(2021/03/19-16:46)
Writing in Notebooks Activates Brain More than Using Gadgets
A Japanese team said Friday that writing in paper notebooks leads to stronger brain activity when recalling schedules than using tablet terminals or smartphones.
"This is probably because there are more things impressed on memory, such as the places where letters were written and sensations of touch," together with schedules, said team member Kuniyoshi Sakai, professor at the University of Tokyo.
The team also has members from the same university and NTT Data Institute of Management Consulting Inc.
"Electronic devices are not bulky and are convenient for searches and other purposes, but I think paper notebooks are more useful for thinking and generating creative ideas," Sakai said.
In the team's experiment, 48 people aged 18-29 were divided into three groups--users of paper notebooks, tablet terminals with special pens and smartphones.
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